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会計システム導入時に必要な視点

いわゆる団塊の世代のすべてが75歳以上となる2025年以降、日本の人口比が「超高齢化社会」となり社会構造や体制が変わることから、その前後でさまざまな問題が顕在化すると心配されています。そんな「2025年問題」のひとつとして、「レガシーシステムの課題」が指摘されています。レガシーシステムとは、長年使い続けているシステムについて、担当者の退職・技術面の老朽化・システムの肥大化や複雑化により、メンテナンスや新システムへの移行が難しくなっているケースを含む事象をさします。そういったレガシーシステムが、今後一気に対応を迫られてくるだろうといわれています。

会計の世界にも、2022年電子帳簿保存法の改正、2023年消費税インボイス制度導入とまた大きな変化が訪れようとしています。これを機に新たな会計システムを検討している事業者さまもいらっしゃるかも知れません。皆様はシステム導入や更新を検討される際どのようにして判断していますか?提示された価格や目新しい機能だけにひかれて導入を決めてはいませんか?私たちはつい、あれもこれもと機能を求めがちですが、多機能を求めればそれにほぼ比例して導入価額はアップしますし、操作も複雑になりがちです。会計システムもコード設計を工夫するとか、補助機能をうまく使うことによって現在の仕様のままで必要な情報管理が可能になることも少なくありません。営業にいわれるままに導入を決めるのではなく、現状の課題と対策を明確にする情報分析の力が必須となります。「システムが問題を解決してくれる」のではありません。問題を解決するために、「いかにシステムを使うか」が重要となってきます。

今やあらゆる業務がコンピュータなしには進まない環境となっている中、様々な会計システムがリリースされ、競って新機能が追加され、バージョンアップが必要となってきます。セキュリティ対策もどんどん複雑化しています。時にはサポートが終了したり業務実態に合わなくなったりして、いやおうなく次世代システムへ移行を迫られることもあります。私たちは日々進化するIT技術に対し適切に情報収集しつつも、それに惑わされることなく現状を分析し、今ある環境や人材資源を最大に生かすことができるシステムを導入・保守していくことが求められています。

皆様それぞれの環境でそれぞれの問題を抱えていらっしゃるかと思いますが、形はどうあれ技術革新は進んでいきます。「IT技術が分からないから」「資金がないから」などとあきらめるのではなく、「必要な情報を入手する方法」や「現状の資源でできること」を常に追求し、まずは新しい世界に一歩踏みだすことが大切ではないでしょうか。最初から思い描いた結果が得られるわけではないかもしれません。しかし「新しいことに取り組む」その勇気と努力が10年後、20年後の未来を築いてくれるに違いありません。

コンパッソ税理士法人では会計システム導入や経理のDX化に向けた課題抽出、整理のお手伝いを行っています。新たな法律への対応だけでなく、日々の経理業務の効率化についてもぜひ私どもににご相談ください。全力でお手伝いさせていただきます。

横浜青葉事務所
大西 かおり

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