ポイント投資と税金
投資未経験者のハードルを下げ、少額から投資を行うことができる「ポイント投資」サービスが登場しています。買い物などで付与されたポイントを投資の運用原資とし株式や投資信託に投資するサービスです。
ポイント投資には、①現金投資型と、②疑似運用型 の2種類があります。
①現金投資型・・・
こちらはポイントを現金化し、それを運用原資として株や投資信託等の金融商品を実際に購入するものです。
LINEポイント投資・楽天ポイント投資・Tポイント投資など
②疑似運用型・・・
ポイントを運用原資としてポイントが増減する投資です。実際の金融商品と似た動きをする指標に対し、ポイントを運用原資として投資し、その対象が値上がりすることで得られる差分がポイントで還元されるタイプのものです。
dポイント投資・永久不滅ポイント運用など
税制上、ポイント投資に関するものは明確になっていませんが、買い物などで付与されるポイント等は、値引きまたは懸賞や福引の景品、競馬や競輪の払戻金などと同じく一時所得と考えられます。
疑似運用型のポイントの増加がこちらに該当し以下の算式により課税されます。
一時所得=「総収入金額」-「収入を得るために支出した金額」-特別控除額(最高50万円)
現金投資型については、ポイントを一度現金化し実際に金融商品を購入するため、通常の株式等の譲渡と同じく、譲渡益に対して20.315%(所得税15%住民税5%の合計20%+2037年までは所得税に復興所得税2.1%が上乗せされる)が課税されます。
ポイント投資を始めることは簡単です。ただし投資するタイプにより税制が異なります。多くのポイントを運用している方は一度税理士に相談することをお勧めいたします。
川越事務所 村田 淳
(参考)所得税法第34条
国税庁HPタックスアンサー所得税№1490一時所得
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1490.htm
国税庁HPタックスアンサー所得税№1907個人が企業発行ポイントを取得または使用した場合の取り扱い
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1907.htm