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企業が進めるワークショップとは?セミナーとの違いや進め方をご紹介

近年、ワークショップを開催する教育現場や自治体、企業は多く存在します。特に企業におけるワークショップは人材育成の一環とされており、様々な種類のワークショップが活用されています。

ワークショップを開催するにあたり、特徴や具体的な内容がイメージしにくい人もいると思います。

今回は、企業で進めるワークショップの特徴やセミナーとの違い、種類や進め方についてご紹介いたします。

ワークショップとは

ワークショップとは、参加者の主体性を重視した体験型講座のことです。

ワークショップでは、主にグループワークや体験型の研修や集会を行います。参加者が主体となり能動的に話し合ったり、意見交換をしたりして、「分かる」のではなく「分かち合う」という体験をすることが特徴です。

近年では、就職活動、学校教育の分野やビジネス研修、採用選考においても、ワークショップが用いられています。さらに大人だけではなく、子ども向けの「ものづくりワークショップ」や「ロボットプログラミングワークショップ」なども人気です。

企業が進めるビジネスワークショップでは「生産性の向上」と「組織改革」が最終的な目標とされます。そのために「物やサービスをより多く販売する方法」などのような、現場に即した課題から、リーダーを育てるためのワークショップなどの組織的な課題まで、その課題とされる範囲は幅広く様々です。

ワークショップでは講師の話を聞くのではなく、具体的な行動を起こすことで課題にアプローチできるというメリットがあります。

セミナーとの違い

よく似ているものにセミナーがありますが、セミナーは特定のテーマに対して興味のある人が参加する講習会です。専門家や技術者を講師として招き、参加者は講師の話を聞くという形式で行われます。

ワークショップとの違いは、ワークショップは参加者が主体となり能動的に体験することに対し、セミナーは講師が主体となり参加者は受動的に聴講する点です。

ワークショップの種類

社員研修型ワークショップ
企業における人材育成の1つとして、社員研修にワークショップを取り入れるものです。新人研修からキャリアアップ研修など、役職を問わず行える研修の手法として取り入れられています。

ビジネスモデルワークショップ
新しいプロジェクトを立ち上げる、戦略やオペレーションなどのビジネスモデルを考えるときに用いられるワークショップです。

プロジェクトに携わるメンバーがどんどんアイディアを出し合い、情報共有や意見交換をしながら、新たなビジネスモデルを構築していきます。

イベント型ワークショップ
企業が商品やサービスをPRすることを目的としたワークショップです。

実際に物やサービスを体験してもらうことで、利用するメリットやどのような影響があるかを伝えることができます。SNSやメディアなどでは伝えられないようなリアルな体験ができ、参加者はあらかじめワークショップのテーマに興味がある人が集まるため、PR手法としては売上につながりやすいことが特徴です。

採用選考ワークショップ
就職活動中の人を対象に、選考方法の1つとしてワークショップを取り入れる手法です。

採用選考ワークショップでは、1度に複数の人を選考でき、ワークショップ内でコミュニケーション能力や個々の特性を見極めることもできます。また、書類選考や面接では判断しにくい、コミュニケーション能力や主体性、仕事の進め方に対するスキルなどを、直接見て判断することが可能です。

ワークショップの進め方

事前準備
ワークショップでは事前準備が重要です。

まずは参加者の人数を把握しましょう。ワークショップでは途中退席や途中参加があると、集中力が途切れてしまうので、全員が一斉に始められるスケジュール調整を行います。参加人数が決定したら、人数にあった広さの場所を用意します。1グループの人数は5~6名が適しています。必要な道具や机の配置、BGMなどにも気を配ります。

事前準備で重要なことは、参加者が集中してワークショップを行える環境づくりです。

テーマ共有
事前に参加者へ向けてテーマの共有をしておきます。

事前にテーマを共有しておくことで、参加者はある程度の知識や意見をまとめておくことができます。ワークショップでは意見交換を行うことで進行していきます。できるだけ多くの意見を集められるように、事前にワークショップのテーマを開示しておきましょう。

ファシリテーターは必須
ワークショップを開催する上で欠かせないのが、ファシリテーターの存在です。

ファシリテーターは、ワークショップの進行役です。客観的な視点で助言を行ったり、参加者の発言を促したりします。決して口を挟んだり反対意見を述べたりせず、参加者の動向を観察し、話題が逸れてきたら軌道修正を行います。

またファシリテーターは、ワークショップ開始時に初対面の参加者の緊張をほぐすため、クイズやゲームなどを行い、緊張をほぐすきっかけをつくるという役割もあります。鋭い関節力があり、コミュニケーション力の高い知識と経験を蓄えた人物が適任でしょう。

ゴールを明確にする
ワークショップが単なる意見交換の場で終わってしまわないように、ゴールや目標を明確にしておきましょう。

具体的な数字やアクションプランを出せると、ゴールが分かりやすいです。明確なゴールへと向かうために、セクションごとに押さえておきたいポイントなどを挙げるとよいでしょう。

振り返りの時間を設ける
ワークショップの中で得たものや新たな発見、また次回ワークショップ開催のテーマとなりうる課題など、必ず振り返りの時間を設けましょう。

まとめ

ワークショップはセミナーと違い、参加者が主体性を持ち体験をしながら、学んだり新たなものを生み出したりでき、誰もが主役になれることが特徴です。

ワークショップに参加するためには、事前の知識を必要とすることもあるでしょう。そのために、セミナーとワークショップをバランスよく組み合わせることも必要です。

また事前準備を万端にしておくことは、ワークショップの良し悪しを大きく左右します。ファシリテーターの採用や環境づくりなどに気を配り、ワークショップを成功へと導きましょう。

(画像はPixabayより)

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