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社員がボーナスを請求できるケースとは?退職者が請求してきたら?

ボーナスは一般的に、夏と冬に支給される毎月の給与とは別の金銭のことであり、賞与とおおむね同じ意味で使われています。

しかし、会社の業績悪化などの理由でボーナスが支給されなかった場合、社員はボーナスを請求することはできるのでしょうか。また、退職した人がボーナスを請求してきた場合、会社は支払わなければならないのでしょうか。

今回は、ボーナスの支払いを社員が請求してきた場合についてご紹介いたします。

ボーナスの算出方法は?

初めに、ボーナスの支給額を決める算出方法についてご紹介します。

ボーナスからは社会保険料が差し引かれます。社会保険料には健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料の3つが含まれます。また、社員が40歳以上65歳未満の場合は、この3つに介護保険料が加わります。

ボーナスの手取り額は、総支給額からこれらの社会保険料と所得税を引いて算出されます。社会保険料や所得税は、ボーナスの額面の約2割が天引きされると考えられますが、家族構成や社員の年齢により、その割合は変わります。

一般的なボーナスの支給額は?

令和元年度に民間企業で支払われたボーナスは、厚生労働省の毎月勤労統計調査によると、夏期は平均38.2万円(0.98ケ月分)、冬期は平均38.9万円(1.02ケ月分)、年間合計は平均77.1万円(2ケ月分)でした。

これらの数値はあくまで平均値であり、ボーナスの金額が企業によって異なることは言うまでもありません。今期の利益や今後の売上の見通しによって、企業は独自に金額を設定することができます。

また社員1人1人の成果や評価を加味して支給額を決定することもあるようです。裏を返せばこれは、社員の勤務態度が著しく悪い場合は、ボーナスを減額することもできるということです。ただし、その減額の理由が「勤怠によるもの」であり、許容できる正当な範囲内におさまっている必要があります。

ボーナスを請求できるのは?

ボーナスの支払いを義務と定める法律はありません。

しかし、ボーナスを賃金と定めている場合ボーナスを支給しなければならず、支給されない場合、社員はボーナスを請求することができます

ボーナスを支払う義務については、主に就業規則や労働契約上に記載があるかないかで判断されることが多いです。労働に対する賃金の支払いは、法律で定められているので、就業規則や労働契約で、ボーナスを賃金と記載している場合は、法律上支払う義務があります。

また就業規則等での記載がない場合でも、例えば過去10年間ボーナスを支給していた場合など、労使慣行が成立していると認められる場合には、社員からボーナスを請求されれば支払わなければなりません。

この労使慣行とは、労使の間で双方が異議なく一定期間においてある行為を繰り返している場合や、事実上慣習となっている場合に、当然の行為だとして当事者に拘束力を認めることを言います。

ボーナスを請求できないケースは?

就業規則に記載がない場合や「会社の業績が著しく悪化した場合は、賞与の支給はなしとする」などと記載されている場合、社員はボーナスを請求することはできません。

しかし、大幅な業績悪化といった事実がないにも関わらず、ボーナスを支給しない場合、債務不履行に基づく損害賠償責任を負う可能性もあるので、注意が必要です。

退職した人が請求してきた場合は?

就業規則や労働契約で、ボーナスの支給の基準日を定めており、ボーナスの支給は基準日に在籍している社員に限定している場合は、すでに退職した人がボーナスを請求してきても、支払う義務はありません。

労働契約や就業規則で決められているのであれば、仮にボーナスの支給期間に会社に属していたとしても、基準日に在籍していない人は、ボーナスを請求できません。

しかし、給与を年俸制で契約している場合(年俸の総額を14等分し、6月と12月には2単位分支払う場合など)は、ボーナスではなく給与に当たるため、在籍していた期間に応じて支払う必要があります。

まとめ

今回はボーナスについての概要と、社員がボーナスを請求してきた場合の支払い義務の有無や、退職した社員がボーナスを請求してきたケースについてご紹介しました。

ボーナスの支払いに関して、社員やすでに退職した人との間でトラブルを起こさないためには、就業規則や労働契約でボーナスを支給する基準を詳細に定めておくことが重要となります。

就業規則や労働契約にボーナスについてどのように記載されているか、今一度確認してみましょう。

(画像はPixabayより)

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