時間について考える
働き方改革関連法案が成立して1年が過ぎました。残業時間に上限が設けられ、有給休暇の取得義務が定められるようになりました。
残業はしなくて良い! 休みが増える!と喜んでいる方もいるかもしれません。その一方で、労働時間は減ったとしても仕事の量は変わりません。限られた時間の中でいかに効率良く仕事を進めていくかを本格的に考えなくてはいけない時代になってきたのではないでしょうか。
そういえば、7年前に「時間について考える」という記事を作りました。その内容を振り返ってみると…
ドラッカー曰く、「時間は、借りたり、雇ったり、買ったりできない。供給は硬直的である。需要が大きくとも供給は増加しない。」さらに、「成果をあげる者は、仕事からスタートしない。時間からスタートする。計画からもスタートしない。まず、何に時間がとられているかを知ることからスタートする。次に、時間を奪おうとする非生産的な要求を退ける。そして、得られた自由な時間を大きくまとめる。」と。つまり、1日が24時間しかないのは皆同じ。会社にとっても、その中で働く個人にとっても、その限られた時間の中で、重要なことが何かを見極め、そこに時間を注ぎ込むことが出来るかどうかが、成果をあげるカギになる。
と、書いていました。何故、過去の記事を思い出したかと言いますと、先日、とある記事を目にしたからです。
その記事は、株式会社クロスリバー 越川慎司代表取締役という方の「働き方改革は時短ではなく、時間を創り再配置するためだ」というタイトルで書いてありました。
働き方改革とは、量を減らすのが目的ではなく、限られた時間の中で成果を上げるために質を高めることが目的であること。その為の第1歩として無駄の棚卸をすること。具体的には会議やメールから見直しをしようと続いていて、大切なのは、
1幹部が本気になること。
2「進む、振り返る、進む、振り返る」(いわゆるPDCAサイクルの実践)である。
このようにして生み出された時間でより多くのことが出来る状態になることが目標であると。
先に載せたドラッガーと同じようなことを記しています。
よく「AIを活用して働き方改革を!」という謳い文句が情報通信系の広告などで目にします。確かにAIにより業務効率化や時短が叶えられることもあるでしょう。けれども、まずはご自身の身の周りのものをご自身の力で変えられることが出来るのではないでしょうか。
参考 ドラッカー著「経営者の条件」「プロフェッショナルの条件」 ダイヤモンド社刊
株式会社クロスリバー 代表取締役 越川慎司
「働き方改革は時短ではなく、時間を創り再配置するためだ」
千葉流山事務所 和田義史