災害時の申告・納付の期限の延長
令和6年能登半島地震につき被害を受けた方についてお見舞い申し上げます。
災害に伴う税務の変更点などは、国税庁のホームページをご参照ください。
令和6年能登半島地震に関するお知らせ|国税庁 (nta.go.jp)
災害等にあった年の所得税・確定申告の取扱い
1 雑損控除、災害減免法
2 申告・納付の期限の延長 納税の猶予
3 住宅ローン控除(災害を受けた年以降の取扱い)
上記の3項目に分けて説明をしていきたいと思います。
今回は、2 申告・納付の期限の延長 納税の猶予についてです。
1 雑損控除、災害減免法については別記事をご参照ください。
2 申告・納付の期限の延長 納税の猶予
所得税の確定申告は原則その年の翌年3月15日までにしなければならいけないところ地震、火災等の災害にあった方についてはその期限を延長することができます。
また、届出書や申請書等の提出期限も同様に延長可能です。
災害等により申告・納付などが期限まで(原則翌年3月15日)にできないときは、申告不能な理由のやんだ日から2か月以内の範囲でその期限を延長できます。
また、次の場合にはそれぞれ申告・納付の期限が延長されます。
1 登半島地震のような災害で被害が広い地域に及ぶ場合
2 国税庁の運営するするシステムが期限間際に使用不可といった申告・納付などができない方が多く存在する場合
3 所轄税務署長に期限の延長を個別に申請し、承認を受ける場合
※申告・納付等の期限の延長の申請は、期限が経過した後でも可能なため被害が落ち着いてから相談しましょう
さらに上記に該当する場合で、災害により全積極財産(資産)のおおむね20%以上の損失をうけたときには、次のような納税の猶予を受けることもできます。
対象となる所得税額等 | 猶予期間 |
---|---|
損失を受けた日に納期限(その年の翌年3月15日)が到来してない所得税額等で損失を受けた日以後1年以内に納付すべき税額 | 納期限から1年 |
すでに納期限(その年の翌年3月15日)が到来している所得税額等で一時に納付することができない所得税等 | 原則として1年以内 |
注:災害のやんだ日から2か月以内に申請する必要があります。
※予定納税、源泉徴収等については別途の取扱いがあるため、お気軽にコンパッソ税理士法人にご相談ください。
もし、その年の翌年3月15日に申告できなくても大丈夫です。
災害等の影響により申告・納付することができないと認められる事情があるときには、
「災害による申告、納付等の期限延長申請書」を申請し、承認を受ければその理由がやんだ日から2か月以内の期限の延長が認められます。
災害等によりご心労が絶えないと思います。しかし立て直すのにも時間とお金がかかってきます。生活を少しでも楽にするために税制度有効活用してください。
ご不明な点等があればお気軽にコンパッソ税理士法人へご相談ください。