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個人事業主の経費はどこまでか

個人事業主の支出の中には、必要経費にすることが出来るかどうか判断が難しいものがあります。
例えば、自宅がオフィスでもあるような場合、事業と生活が密接なため経費と家事費の区別をする必要があります。

<必要経費の定義>
必要経費とは、「総収入金額に対応する売上原価その他その総収入金額を得るために直接要した費用の額」とされています。
要約すると、売上を得るために必要な費用のことを表します。
ここでは経費となるか注意が必要なものについて例を挙げていきたいと思います。

1、税金

同じように支払った税金でも経費になるものとならないものがあります。

<経費となるもの>
 ・全額経費
  事業税
  →事業を行うために不可欠な税金のため、全額経費となります。

 ・一部経費
  自動車税、固定資産税
  →どちらも事業に必要な分が経費となります。ただし事業用の自動車であれば全額経費になります。 

自動車税や固定資産税のように一部を経費とできる税金もあります。
一部経費にするためには家事按分の必要がありますが、こちらは後で触れていきます。

<経費とならないもの>
  ・所得税、住民税、健康保険料、国民年金
   →所得税、住民税は事業主自身に関わるものと考えられるため経費となりません。
    基本的に事業主個人にかかる費用は経費にするのが難しいとされています。同じように事業主自身の健康保険料や国民年金も経費にはできませんが、所得税を計算する際に社会保険料控除に含めることが出来ます。

  ・罰金、損害賠償金
   →罰金はたとえ業務に関わるものでも経費とすることはできません。それに対して損害賠償金は一部必要経費とできますが、故意、重大な過失がないことが前提となります。
    事業主が業務中のものは経費、業務外は経費となりません。また従業員が業務外で起こしたものに対して、事業主が立場上やむを得ず損害賠償金を負担した場合は必要経費とされます。

2、地代家賃、水道光熱費、通信費等(自宅兼オフィスの場合)

事業で使用した分のみを経費とします。
この場合は事業で使用した割合に応じて経費に算入していきます。

3、家事按分について

1、や2、で触れたように一部経費とできる費用もあります。一部を経費にする場合は家事按分という作業が必要になります。

例1(1で触れた自動車税について)

例えば自動車税の金額が10,000円だったとします。
年間の走行距離が10,000㎞、その中で事業に使用した距離が6,000㎞だとします。
6,000㎞ ÷ 10,000㎞ =0.6
10,000円 × 0.6 = 6,000円
6,000円が事業で使用した金額であり、経費にすることができます。
走行距離については乗車前と乗車後でメーターを見て記録を取る必要があります。
ガソリン代や車の修理代などもこのような割合を利用すると良いでしょう。
 
例2(2で触れた水道光熱費について)

自宅兼オフィスの電気代が1か月 10,000円だったとします。
1か月のうち事業で160時間使用したとします。
160時間 ÷ 720時間(24時間×30日) = 0.2
10,000 × 0.2 = 2,000円
2,000円が事業で使用した金額となり、10,000円のうち2,000円が経費となります。

前述したような所得税、住民税、健康保険等は個人にかかる費用とされるので経費外となります。
事業とプライベートどちらにもかかる費用は事業に使用している割合を出し、経費を算出してください。
個人事業主は経費と家事費の判断が難しいところもありますので、参考にして頂ければと思います。

千葉流山事務所 皆川愛璃

<参考>
令和2年度実務に役立つ所得税 (2020年5月29日出版)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2210.htm
国税庁タックスアンサー「やさしい必要経費の知識」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1710.htm
国税庁タックスアンサー「事業主・使用人が加害者として損害賠償金を支払ったとき」2021.1.9閲覧

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