今後の企業運営を左右する「従業員満足度」、高めるための方法は?
従業員満足度を重視して、企業運営を円滑に!
これまで、企業運営においては「顧客満足度」を特に重視する傾向がありましたが、最近では「従業員満足度」も重視されるようになりました。
従業員満足度が高まると、離職率が低下しやすくなるメリットがあるほか、従業員のモチベーションが高まるので業務の効率化が進みやすくなります。
従業員満足度とは?
従業員満足度について簡潔に説明すると、「従業員が会社で働くことに対して、どの程度満足しているか」ということを表すものです。
企業が従業員の満足度を把握しておきたい背景としては、満足の度合いが高くなるほど離職の度合いが低くなること、そして、満足度の高い企業であれば、人材を募集しやすいうえに、企業に就職した後の定着率が高くなりやすいためです。
さらに、従業員満足度が高ければ業務に取り組むモチベーションの高さにもつながることから、生産性の向上を見込むことができます。
また、三菱UFJリサーチ&コンサルティングは2016年3月、厚生労働省の委託事業として「今後の雇用政策の実施に向けた現状分析に関する調査研究事業 報告書」において、経営を行う場合は「顧客満足度」のみならず、「従業員満足度」も重視することが重要であると説明しています。
参考:三菱UFJリサーチ&コンサルティング
今後の雇用政策の実施に向けた現状分析に関する調査研究事業 報告書
https://www.mhlw.go.jp/
従業員満足度調査を実施し、自社の問題点を改善
従業員の満足度を把握するためには調査を実施する必要がありますが、調査の質を高めるためにはその目的を明確にすることがポイントとなります。
目的の例としては、従業員の満足度を今まで以上に高めることや、企業が抱えている問題点を明確化することなどがあげられますが、目的を明確にすることによって、調査での質問をより具体的な内容にすることができます。
従業員満足度の調査を実施する場合は、従業員満足度調査のサービスを提供している企業に依頼することが効果的です。
それらの企業は、従業員満足度に関するデータを蓄積しているために、企業の目的に応じて適切な質問を設定することができます。
さらに、調査結果を詳しく分析することから、提示された分析結果をもとに、従業員満足度の改善を図っていくことも可能となります。
働きがいのある企業の特徴を参考に
就職・転職のための企業リサーチサイト「OpenWork」は「働きがいのある企業ランキング2019」を掲載しています。
同ランキングは、社員と元社員が職場環境を評価した点数についてまとめたものですが、2019年のランキングについてみると、上位3社は以下の通りとなります。
1位:グーグル合同会社
2位:株式会社セールスフォース・ドットコム
3位:三井不動産株式会社
一例として、グーグル合同会社で働く人の口コミを参照してみると「風通しが良い」、「社員の個性やアイデアを尊重している」、「転職する人の理由が『さらなるステップアップ』などで前向き」などの意見があげられます。
参考:OpenWork 働きがいのある企業ランキング2019
https://www.vorkers.com/award/
上記の意見に関連するキーワードとしては、風通しが良いという状態からは「コミュニケーションの大切さ」が、そして「社員を尊重すること」があります。
コミュニケーションの方向が「上司から部下のみ」という流れであれば、従業員としては「仕事をやらされている」というように感じてしまいがちです。
しかし、上司から部下の間で双方向のコミュニケーションをとることができると、「自発的に仕事を行っている」という気持ちになるため、従業員のモチベーションはアップしやすく、業務の効率化が期待されます。
このことから、従業員の満足度を高める要因としては、「コミュニケーションを活発にして風通しを良くすること」があげられます。
従業員満足度を高めるためには、従業員満足度を調査するためのツールを利用することが有効です。調査結果をもとにしながら、自社の強みや弱みを理解し、弱みについては克服を図って、従業員満足度を高めていきましょう。
(画像は写真ACより)