大人気の福利厚生制度「食事補助」について解説!
日々の出費の中でも大きな割合を占める食費。しかし、食費の一部を会社が負担する「食事補助」という福利厚生制度を取り入れている会社も存在します。今回は、食事補助の詳細や注意点についてご紹介します。
食事補助とは?
食事補助とは、社内での食費の一部を会社が負担してくれる福利厚生の1つです。具体的な食事補助のサービス例として下記の3つがあげられるでしょう。
・弁当や飲み物の現物支給
・社員食堂でランチを提供
・コンビニエンスストアや飲食店で利用できるチケットや電子マネーの提供
非課税で食事補助を利用するには?
食事補助を完全に非課税で利用するためには、下記の2つの条件を満たさなくてはなりません。
・従業員が食費の半分以上を負担していること
・1ヶ月の食事補助の総額が3500円未満(税抜き)であること
例えば、1ヶ月の間に20日出勤し、出勤日には毎日食事補助を受けるとします。左の例の場合は、1食あたりの総額が350円以上、1日の食事補助利用額が175円未満であることが条件となるでしょう。
ちなみに社員食堂で食事補助を行う場合は、食事作りにかかったコストの合計額に、上記の条件を当てはめます。
また、食事補助で現金を支給してしまうと、給与手当と同じ扱いとなり、支給されたお金は課税対象となるため注意しなくてはなりません。ただ、下記の2つは全額福利厚生費として非課税で計上可能です。
・残業している人や夜勤業務者に現物支給した弁当
・夜食を提供できない時間帯まで残っている夜勤業務者への夜食代の現金支給(1日あたり300円未満)
食事補助の条件を満たさなかった場合は?
もしも、1ヶ月の食事補助総額が3500円を超えたり、従業員の負担額が半分以下になってしまったりした場合、どうなってしまうのでしょうか?
結論から言うと、全額が食事補助ではなく給与手当と同じ扱いとなり、課税の対象となってしまいます。 なぜなら食事補助は、上記の条件を確実に満たすことが条件だからです。
従って、食事補助を受ける際は、日々の食費を綿密に計算する必要があるでしょう。
食事補助のメリット
食事補助のメリットとして下記の3つがあげられます。
・従業員の金銭負担が減らせる
・従業員の健康維持につながる
・従業員同士のコミュニケーション促進につながる
・会社のイメージアップにつながる
まず食事補助を行うと、従業員の金銭負担の軽減や健康維持につながります。現状生活が苦しく、節約のために安いカップ麺や菓子パンなど、栄養の偏った昼食をとり続けている人は数多くいます。しかし、食事補助があれば、従業員は食費をあまり負担しなくても、バランスのとれた食事をとれるでしょう。
また、食事補助は従業員同士のコミュニケーションの促進にもつながります。例えば共通のお弁当を現物支給すれば、お弁当を共通の話題にしつつ、周囲の社員同士でおしゃべりに花を咲かせられるでしょう。
中には社内の従業員がランダムでグループ分けされ、食事補助を使った食事をするという制度が取り入れられている会社も存在します。
さらに、マンパワーグループの調査によると、食事補助は実際にあって良かった福利厚生ランキングで第1位を獲得しています。 従って、食事補助内容を会社のホームページや企業説明会でアピールすれば、会社のイメージアップにもつながるでしょう。
上記の理由から、食事補助は従業員や会社にとって複数のメリットが存在すると言えます。
まとめ
今回は、人気の福利厚生制度「食事補助」について紹介しました。下記が当記事のポイントです。
・食事補助は、従業員の食費の一部を会社が負担する制度
・食事補助は原則現物支給か食事券や電子マネー配布で行う
食事補助に興味がある人は、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか?
(画像は「写真AC」より引用)