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「紙で廻すのもうやめません?」コンパッソの事例

新しく発足した菅総理大臣の目玉政策の一つとして、デジタル庁の創設が掲げられています。デジタル化によって便利になれば、例えば給付金の申請・受給等が早期に行われ、生活が便利になることを期待して止みません。会計事務所は、今もなお、紙書類の多い業種の一つですが、 DX(デジタルトランスフォーメーション)へ向けて弊社も様々な取組をしているところです。その一つをご紹介いたします。

1.テレワークの課題

 今夏、緊急事態宣言が解除された後でしたが、新しい働き方としてのテレワーク、新型コロナウイルス感染拡大防止、そして猛暑対策と、多くの課題を抱えながら事務所の運営方法に頭を悩ませていました。
実際にテレワークを実施するに際しても、証憑書類を確認しながら会計システムへ入力をしたり、税務申告書を作成するため、紙の書類を確認する必要が生じます。しかしながら、書類紛失の恐れがあるため、資料の持出を制限するなど、課題はたくさんありました。

 また、テレワークを推奨している中でさえ、出社している職員に出社の理由を聞くと、「ハンコをもらうため」、「検閲をしてもらうため」、「資料を見るため」と、どれも工夫次第で解決出来そうな課題が、テレワーク実施の阻害要因となっていました。

2.解決案

「もし課題を全部解決したら、事務所に行かなくても良い日が来るのではないか」と妄想を抱いている中で、ふと、改めて事務所を見渡して目に入ってきたのが「DocuWorks」でした。
「DocuWorks」は以前から事務所で利用していましたが、「トレイ機能」を併用した「回覧」としてだけ利用していました。これを「検閲」に応用することによって、「ハンコ」「書類」「出社」の全ての課題が一気に解決することになりました。

①まず最初に、「DocuWorks」による書類回覧を事務所の「標準業務」としました。

②続いて、書類の提出はバインダー機能に統一しました。
バインダー機能は、各文書ファイル名はそのままで、複数のファイルをまとめてひとつに表示することが出来ます。関連する書類を漏らすことがないため、効果的に検閲することが可能になりました。

③そして最後に、「トレイ機能」を活用して、検閲書類が現在どこを廻っているかを分かる様にしました。

3.効果

 「DocuWorks」による検閲を事務所の「標準業務」と決めた当初、「画面でのチェックはやり難い」「紙でやった方が早い」等々、たくさんの反対意見もありました。しかしながら、1週間も経った頃には、画面分割やアノテーション(付箋・チェックマーク)を利用して「細かくチェックが出来る、しやすい」「コメントがしやすい」「整理しやすい」という声に変化していきました。また、自宅からのテレワークにも対応しているため、「提出に時間がかかる」「上司のハンコをもらうのに時間がかかる」といったタイムラグも無くなりました。

 個人的には、画面の拡大が自由自在ですので、老眼の私にとってはありがたい限りでした・・・。また、副次的な効果ですが、紙の印刷量が劇的に減少するといった効果も生まれました。

今回の取組は、DX(デジタルトランスフォーメーション)に向けて、まだ第1歩を歩き出したに過ぎません。保存様式をどうするか、データ容量の問題等、解決すべき課題はたくさんあります。しかしながらDXの最大の目的は便利に使いこなすことです。引き続き積極的に事務所のDXを進めていく予定です。
まだまだ道半ばですが、完全ペーパーレス化して事務所が広くなった暁には、そこにカフェスペースを作ることが目標です。

横浜青葉事務所 
所長 戸田盛通

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