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消費税のその昔

 平成31年に消費税率が10%に変更になるのは皆様ご承知の通りですが、単純に税率が変更になるだけで無く同時に消費税の軽減税率も導入されます。

 軽減税率とは、標準税率より低く抑えられた税率のことを指します。特定のものについてだけ低く設定される税率のことです。日本では消費税導入以来、ほぼ全ての商品やサービスついて同一の消費税率が適用されてきました。例外的に保険や地代など非課税とされるものはありましたが、消費税についての軽減税率は存在しませんでした。しかし所得が低い人ほど、高所得層に比べて所得のうち消費に使われる割合が大きいと考えられる、食料品など生活必需品を適用することで負担割合を軽減する効果があると期待されています。

 

 「冨の再分配」という言葉はご存じでしょうか。所得を公平に配分するため、租税制度や社会保障制度、公共事業などを通じて一経済主体から、別の経済主体へ所得を移転させることをいいます。単純に全ての消費に同一の税率を課すのでは無く、軽減税率を使うことで「冨の再分配」がより効果的に行われ、貧富の格差が少なくなるのではないでしょうか。

 

 この軽減税率から私は物品税を連想しました。その昔、物品税という税金があったことは皆様ご記憶でしょうか。主に自動車や貴金属などの高級贅沢品を課税対象として課税されていた税金です。課税対象をどこまで広げるか、問題点もありましたが一定の効果を上げていました。消費税の導入と共に廃止されましたが、この物品税が課さられていた時代は、現在よりも日本全体が貧しく貧富の格差が大きかった気がします。その意味では物品税が果たした役割りは、「冨の再分配」の実現を期待されていました。

 

 今回の消費税軽減税率も、時代を超えて異なる形であらわれたと考えると面白いと言えるかもしれません

 

東京練馬事務所 橘 智昭

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