都市緑化の効果
「都市緑化」という言葉をご存じでしょうか?
これは読んで字のごとく、都市に緑を増やし、育て、保全することです。
今回はこの「都市緑化」の効果、具体例を紹介したいと思います。
1、生物保全効果
当然のことですが、私たちの生活は多様な生物によって支えられています。生物の多様性を守るために、緑の少ない都市部においても、緑を拡大することで私たちの生活を豊かにすることができます。
2、 心理・身体に対する効果
心身のリフレッシュをするとき、自然豊かな場所に旅行して過ごす方もいらっしゃると思いますが、都市緑化により、都市部において、緑の観賞や緑の中で過ごす体験ができます。
3、生活環境に対する効果
都市部の大きな環境問題の一つにヒートアイランド現象があります。
ヒートアイランド現象とは、都市の気温が周囲より高くなる現象です。
原因は都市開発によるアスファルト・コンクリート増加、車の排気ガスなどの人工排熱、高層ビル増加による風通しの阻害があります。この現象により、近年、熱中症患者の増加や蚊の越冬など、私たちの身体に対する影響だけでなく、生態系への影響も懸念されます。都市部への人口流入が進む現在、何の対策も講じなければ、ヒートアイランド現象はより深刻になるでしょう。
しかし、緑を増やすことで、植物の蒸散作用やアスファルト・コンクリートの露出の軽減により、ヒートアイランド現象の緩和効果に期待できます。
建物の緑化の具体例として、「屋上緑化」や「壁面緑化」があります。これらは上記の環境に対する効果だけでなく、建物の魅力が上がるため、ビジネスの場でも注目されています。
この建物の緑化は企業だけでなく、各個人が取り組むことで大きな効果が得られる点から、国も奨励していて、自治体によって条件は異なりますが、建物の緑化の工事にかかる費用に助成金が支給されます。
都市緑化の効果と具体例を紹介しましたが、建物の緑化には助成金が支給されるとはいえ、費用と手間がかかります。各個人が無理なく取り組める範囲で、緑化を推進することが重要です。
〈参照〉
都市緑化機構(https://urbangreen.or.jp/)
川崎事務所 中山 諒人