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高まる需要。労務コンサルタントの仕事内容をチェック!

コロナ禍で需要も注目度もアップ!

感染症対策をしながら事業を継続させるために、多くの企業で働き方改革が進められています。新しい生活様式に対応するために、採用活動をオンライン化したり、テレワークを導入したりする企業が増えている中、何から始めたら良いのか分からず、労務コンサルタントの助けを必要としている企業も少なくありません。

近年、需要が高まっている労務コンサルタントですが、一体どのような仕事なのでしょうか。同じく、労務業務に携わる社会保険労務士(以下、社労士)とは何が違うのでしょうか。今回は、労務コンサルタントの仕事について整理していきます。

社労士と労務コンサルタントの違い

労務コンサルタントの仕事について整理する前に、社労士と労務コンサルタントの違いについて見ていきましょう。

社労士は、社会保険労務士法に基づいた国家資格で、その業務内容は、社会保険労務士法第2条で定められています。主な業務は、労働社会保険に関する諸手続きなどを行う1号業務、就業規則作成や各種帳簿書類の作成などを行う2号業務、労務管理や社会保険などに関するアドバイスやコンサルティングなどを行う3号業務の3つがあります。

そのうち、1号業務と2号業務は社労士だけに認められている業務のため、資格がない人が行った場合は違法です(参考:社会保険労務士法第27条)。

一方、3号業務は社労士だけに許可された業務ではなく、専門知識のある人であれば誰でも行うことが可能です。この3号業務に特化した仕事をするのが労務コンサルタントです。

労務コンサルタントは、社労士と違って、特別な資格は必要ありません。都道府県社労士会に入会する必要もなく、実力があれば自由に仕事をすることができます。

採用・育成に関するコンサルティング

企業にとって、優秀な人材の確保は、経営状況を左右する重要な課題です。それぞれの業界や職種などの特性に応じた人材を採用・育成するためには、多くの経験や知識、ノウハウが必要になるため、コンサルティングを必要としている企業は少なくありません。

人事労務のスペシャリストである労務コンサルタントは、魅力のある会社にするために、労働環境づくりからサポート。保育業界であればベテラン保育士の経験を活用する方法を考えたり、グローバル化を目指す企業のために外国人労働者を雇用するための規程類を整備したりするなど、求人の募集、書類選考、面接、マニュアルや研修方法の整備など、採用・育成に関する幅広い業務に対応します。

法改正に関する対応

政府が働き方改革を推進していることもあり、今年も多くの労働関係法令が改正されました。2020年4月からは、大企業と派遣労働者を対象にした同一労働同一賃金制度がスタート。労働時間上限規制が中小企業にも適用されるようになりました。

法律が改正されると実務への影響が大きく、就業規則などにも変更が生じます。労働関係法令は複雑なものが多く、対応が難しいと感じている経営者や人事労務担当者が多いことから、法改正に関する対応においても、労務コンサルタントのサポートが求められています。

法律を遵守していない企業は、労働者とのトラブルも抱えがちです。労務コンサルタントは、法改正に適切に対応しながら、労働者が働きやすい職場環境を構築し、労務トラブルを未然に防いでいかなければいけません。

多様な働き方への対応

コロナ禍で企業が事業を継続させていくために、職場や通勤での密対策が求められるようになりました。そのため、自宅で仕事ができるテレワークや、満員電車が避けられる時差出勤など、多くの企業が多様な働き方を推進しています。

柔軟な労働時間制度の導入は感染予防策として有効ですが、就業規則などに変更が生じ、従来よりも人事労務担当者の業務が複雑になりがちです。新制度を導入する度に、自社のルールが労働関係法令を遵守しているか、チェックする必要もあるでしょう。

企業が多様な働き方を推進するにあたっては、労務コンサルタントの力が必要です。従業員の雇用を維持しながら、経営のダメージを最小限に抑える働き方の提案が、今、求められています。

まとめ

労務コンサルタントの主な仕事として、「人材の採用・育成に関するコンサルティング」「法改正に関する対応」「多様な働き方への対応」の3つを紹介しましたが、変化の激しい現代社会においては、人事労務全般のコンサルティングが必要とされています。

労務コンサルタントは、法改正や新しい生活様式に対応しながら企業の経営状況の立て直しをサポートする仕事です。今後、ますます需要も注目度も高まっていくことでしょう。

(画像はphoto ACより)

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