コラム

COLUMN

  1. HOME
  2. Knowledge
  3. コラム
  4. 社員が新型コロナウイルスに感染したら?対応の仕方や注意点とは

社員が新型コロナウイルスに感染したら?対応の仕方や注意点とは

毎日新型コロナウイルスの感染者が発表され、もはや誰もが感染リスクを負っています。万が一あなたの会社の社員が、新型コロナウイルスと判明したとき、迅速な対応がとれるようにしておくことが必要です。対応の遅れは、更なる感染拡大を招き、経済的損失も大きいです。

今回は社員が新型コロナウイルスに感染したときにとるべき対応をご紹介します。会社の対応が不十分ではないか、他に気をつけることなど、ぜひ参考にしてください。

社員の健康状態の把握と対応リストの作成

万が一、社員が新型コロナウイルスに感染したときのために、事前対策を行うことが重要です。まずは、毎日全社員の健康状態を把握できるようにしておきましょう。

建物内やオフィス内に入る前に検温を行います。発熱の他に味覚異常やくしゃみ、咳などの症状がないかを常に確認します。海外への渡航歴や、2週間以内に新型コロナウイルス感染者との濃厚接触はないか、なども併せて申告してもらいます。

また、経営陣や人事部、危機管理課などは、社員が新型コロナウイルスに感染したときにとる措置をリストアップしておきましょう。会社側が正しい対応を行うことで、感染拡大を防ぎ、事業損失のリスクを回避でき、何よりも大事な社員を守ることにつながります。

社員が新型コロナウイルスに感染した際の対応

万が一、社員が新型コロナウイルスに感染した際、とるべき対応を挙げていきます。

・感染した社員の体調や状況聞き取り
正式に感染が判明した社員は、休業してもらいます。そもそも感染が明確になる前に、発熱や味覚異常の症状が出た時点で自宅待機の措置が必要です。

該当社員には、現在の症状や入院の有無などを聞きます。可能であれば、症状が現れた日の2日前からの行動を詳しく聞き取ります。

感染した社員の精神的、体力的負担を軽減するためにも、管轄の保健所や自宅の住所など事前に会社で調べられる状況は調べておきましょう。この聞き取りの中で、会社内で濃厚接触をしたと思われる人や会社内で訪れた場所を特定します。
濃厚接触者だと思われる社員には自宅待機をしてもらいます。
また訪れた場所は保健所からの指導の元、消毒を行いましょう。

迅速で確実な対応をとることで、感染拡大を防ぐことにつながります。

・上司や役員への報告
社員が新型コロナウイルスに感染したことを、上司や役員に報告します。

クラスターが発生するなどの大規模な感染になった場合は、情報開示を求められたり、役員が会見を行ったりする可能性もあります。

また自宅待機や休業の社員が発生したことによる業務への影響や、万が一会社全体が休業になった場合の対応など、多岐にわたる影響を予想して、社内の関係各所への迅速な報告が必要です。

・社員の復帰時期
入院している場合は、退院後2週間程度も自宅待機をしてもらいましょう。

自宅療養やホテル療養の場合は、発症から2週間経過し、症状が完璧に消失した上で、体調を考慮しつつ復帰します。可能であれば在宅勤務リモートワークの体制をとることも視野に入れておきましょう。

医療機関や保健所に、新型コロナウイルスの陰性の証明書などを請求することはできません。これは医療機関の負担を防ぐためです。

家族が感染した場合

社員の家族が感染した場合は、仮に発熱などの症状が無い場合でも濃厚接触者に該当するので、2週間程度自宅待機をしてもらいましょう。

この間は可能であれば在宅勤務に変更します。社員が感染したときと同様に、可能であれば家族の現状を聞き取ります。社員が家族を看病することもあるので、必要であれば特別休暇を与えたり、休業手当を支払ったりします。

社員の感染が判明した際に注意すること

社員が新型コロナウイルスに感染した場合、注意すべきことを挙げていきます。

・個人情報の取り扱い方
社員の感染が判明したときに聞き取る個人情報は、住所や電話番号の他にも、本人の人種や既往歴、基礎疾患など、特に取り扱いを厳重にすべき「要配慮個人情報」です。そのため管理や取り扱いには、「最重要極秘資料」として細心の注意を払います。

個人情報を聞き取る際には本人に同意を得ますが、個人情報保護法に基づき生命に危険を及ぼす可能性がある場合は、本人の同意が得られない場合でも個人情報を取り扱う場合があることの了承を得ておきましょう。

・感染した社員や他の社員のメンタルケア
感染した社員は心身共に大きなストレスを受けます。自分の病状はもちろん、収入や周囲の目、これからのことで不安を感じます。

会社は社員に対し、安心して治療や療養に専念してもらうべく、会社でとっている対応や今後の流れを説明してあげましょう。決して社員を責めたり、復帰を急かしたりしてはいけません。

また他の社員に対しても、感染者が身近に出たことで、感染リスクや今後の仕事に対して大きな不安を抱えます。中にはSNSで情報を流出させる社員も現れるかもしれません。

会社は社員のメンタルケアをしつつ、自分は会社の一員であるという自覚を持ってもらうように促しましょう。また、引き続き感染拡大防止のために徹底した体調管理や対策を続けることも重要です。

まとめ

新型コロナウイルスは、もはや誰が感染しても不思議ではない状況です。「明日は我が身」の言葉の通り、もしかしたら明日社員からクラスター感染が発生するかもしれません。

万が一社員から感染者が出たときのために、とるべき対応をリストアップし、万全の体制をとっておきましょう。体制を整えておくことで、感染拡大を防止し、社員の会社への信頼度も上がります。

(画像はPixabayより)

関連記事