社内預金制度って何?概要や財形貯蓄との違いについて解説
効率良くお金が貯まる社内預金制度。しかし、社内預金制度の仕組みやメリットがよく分からないという人も多いのではないでしょうか?今回は社内預金制度の仕組みやメリット、財形貯蓄との違いについて解説します。
社内預金制度とは?
社内預金制度とは、希望者が給与やボーナスの一部を会社に預ける福利厚生の1つです。また、社内預金制度には、下記のような規定が設けられています。
・利子率が0.5%を下回らないこと
・労働者が預金の返還を希望したら必ず返還すること
・受け取ったお金は1年間保証すること
社内預金制度は利率が通常の銀行の500倍以上
社内預金制度の最低利率は0.5%であり、平均利率が0.01%である銀行の500倍にも及びます。例えば、1,000万円預けていた場合は、年間最低5万円もの利子がつきます。しかし、社内預金制度は、なぜ利率が高いのでしょうか?
結論から言うと、社内預金制度で預かったお金は、会社が資金として運用できるからです。通常、会社が銀行からお金を借りた場合は、平均2~3%の利子を支払わなくてはなりません。しかし、社内預金制度のお金は最低利子率が0.5%のため、銀行に借りるよりも安い利子で資金を得られます。
つまり、社内預金制度は会社にも労働者にもメリットがあるからこそ、銀行の500倍以上の利子率で運用できるのです。
社内預金制度と財形貯蓄の違い
社内預金制度とよく似た制度として財形貯蓄があげられます。財形貯蓄とは、社内預金制度同様、給与やボーナスの一部を会社に天引きしてもらい預金する制度のことを指します。
それでは、社内預金制度と財形貯蓄の違いは何なのでしょうか?結論から言うと社内預金制度と財形貯蓄は、運用先や利子率が異なります。
まず、社内預金制度と財形貯蓄の1番大きな違いは、お金の運用元です。社内預金制度は、会社が直接預金を運用するのに対し、財形貯蓄は会社が金融機関にお金を預け、金融機関が預金を運営します。
運用先が異なるため、社内預金制度と財形貯蓄では利子率も異なります。社内預金制度は最低利子率が0.5%なのに対し、財形貯蓄は0.01%です。つまり、社内預金制度の方が利子率がかなり高いと言えるでしょう。
会社を退職する場合社内預金は全額返還される
一身上の理由により、会社を途中で退職する場合、社内預金は利子を含めて全て手元に戻ってきます。なぜなら、労働基準法で、労働者が預金の返還請求をしたら預金を必ず返還しなければならないと、決められているからです。
ちなみに、返還するまでの日付は7日以内です。ただ、返還申請が遅れると、お金の返還に時間がかかってしまう可能性があるため、なるべく早めに返還申請を行いましょう。
会社が倒産した場合社内預金したお金はどうなるの?
会社が倒産した場合、社内預金は全額返って来ない可能性があります。なぜなら社内預金は、給与ではないからです。
会社が倒産した場合、社員の給料は優先的に支払われます。しかし、社内預金は「労働者が会社に任意で貸してあげているお金」と言う扱いになります。従って、社内預金は、会社が倒産した際に返済する優先順位が低いのです。
上記の理由から、会社が倒産した場合社内預金はかなり時間が経ってから返済されますが、最悪の場合全額返って来ない可能性もあるでしょう。
社内預金制度は預金先の1つとして考えるべし
社内預金制度は、高い利率を誇りますが会社が倒産した際は、預金が全額返ってこない可能性があります。
従って、低リスクで効率良く預金したいのであれば、社内預金制度だけではなく財形貯蓄や通常の預金を併用するのがおすすめです。
まとめ
今回は、社内預金制度について詳しく解説しました。 下記が当記事のポイントです。
・社内預金制度は会社に預金を運用してもらう制度
・社内預金制度の利子率は通常の銀行の500倍
・低リスクで効率良く預金をしたいのであれば、社内預金制度と通常の預金の併用がおすすめ
社内預金制度の利用を考えている人は、参考にしてみてはいかがでしょうか?
(画像はぱくたそより引用)