従業員が入社する際必要な手続きや書類を徹底解説!
従業員を採用した場合、保険や税金等に関する手続きが必要です。また、手続きを行うためには、会社や入社予定の従業員が書類を準備し、定められた期間内に手続きを行う必要があるでしょう。今回は、従業員が入社する際、必要な手続きや書類、手続きを行う期間について分かりやすく解説します。
従業員が入社する際必要な手続き
従業員が入社する際には、下記の2つの手続きを行う必要があります。
・社会保険加入手続き
・労働保険加入手続き
社会保険とは、健康保険と厚生年金保険のことを指します。健康保険は、医療費を国が一部負担してくれたり、ケガや出産の際の手当金が支給されたりする保険です。ちなみに、被保険者が死亡した場合は、埋葬料も支給されるでしょう。
また、厚生年金保険は高齢や病気、ケガを理由に働けなくなった際の生活を保障するための保険です。上記の社会保険加入の手続きは、雇用日から5日以内に「健康保険・厚生年金被保険者取得届」を年金事務所に郵送か電子申請、窓口持参することで完了するでしょう。
次に労働保険とは、雇用保険と労災保険のことを指します。雇用保険は失業した労働者の生活を保障する保険、労災保険は仕事中が原因のケガや病気に対する医療費や、補償金を国が負担する保険です。労働保険手続きは、保険関係が成立した次の日から、10日以内に行う必要があるでしょう。また、手続きは保険関係成立届を労働監督署に提出することで完了します。
入社の際従業員が準備する4つの物
入社が決まった際、従業員は、下記の4つの物を会社に提出する必要があります。
・年金手帳
・雇用保険被保険者証
・源泉徴収票
・マイナンバー
まず年金手帳は、厚生年金に加入する際、必要となります。前の職場に預けていた場合は、退職の際に返してもらい、転職先の会社に提出します。また、自分の不注意で紛失してしまった場合は、年金事務所に申請すれば、無料で再発行してもらえるでしょう。
また、前職を退職して新しい職場に転職する場合は、雇用保険被保険者証を転職先に提出する必要があります。なぜなら、新しい職場でも、雇用保険に継続して加入し続けるために必要だからです。ちなみに、雇用保険被保険者証は、前職を退職する際に受け取れるでしょう。ただ、もしも紛失してしまった場合は、ハローワークに申請すると再発行してもらえます。
さらに、年度の途中で転職した場合は、源泉徴収票も提出しなければなりません。なぜならば、所得税額の調整を行う年末調整で、前職の給与と新しい職場の給与を合わせて申請しなければならないからです。 最後に、マイナンバーは会社が従業員の税金や保険の手続きを行う際、必ず必要となります。ただ、機密性が高い情報のため、取り扱いには注意が必要でしょう。
入社の際企業が準備する4つの書類
従業員を採用した場合、企業は以下の4つの書類を準備しなくてはなりません。
・扶養控除等異動申告書
・健康保険被扶養者(異動)届
・雇用契約書
・労働条件通知書
扶養控除等異動申告書は、従業員に扶養家族がいる場合は住民税や所得税の控除を行う際必要な書類です。国税庁のHPから入手し、従業員に記載してもらったあとは会社で保管しておく必要があるでしょう。
また、従業員に扶養している家族がいる場合は、健康保険被扶養者(異動)届を用意し、従業員に記載してもらわなくてはなりません。理由としては、従業員の扶養家族を社会保険に加入させる際に必要であることがあげられます。ちなみに、届け出用紙は国民年金機構のホームページから入手可能です。
さらに、雇用主と従業員の雇用関係を結ぶために、雇用契約書と労働条件通知書を準備する必要があります。雇用契約書は雇用関係を証明する契約書、労働条件通知書は、就業時間や業務賃金などを記載した書類です。 特に、労働条件通知書は従業員が入社してからのトラブルを防ぐためにも、詳細に亘って記載しておく必要があるでしょう。
まとめ
今回は、従業員の入社に必要な手続きや書類について解説しました。下記が当記事のポイントです。
・従業員の入社の際、社会保険・雇用保険の加入手続きが必要
・従業員は、年金手帳、雇用保険被保険者証、源泉徴収票、マイナンバーを会社に提出する
・企業側は、扶養控除等異動申告書、健康保険被扶養者(異動)届、雇用契約書労働条件通知書を準備する必要がある。
入社手続きの際は、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか?
(画像はぱくたそより)