副業禁止の会社で副業は可能?できるとすればどんな副業?
政府が副業を推進しても、約7割の企業は副業禁止
政府が主導する働き方改革においては、経済の活性化を目的として副業を推進していますが、そのような状況でありながらも副業禁止を掲げる企業は依然として多い状況です。
リクルートキャリアの調査によると、2019年の時点において副業と兼業を認めている企業は約3割にとどまっています。つまり、残りの7割の企業は副業を認めていないことになります。
しかしながら、副業禁止であっても副業を行って収入を増やしたいと考える社員もいるはずです。会社が副業禁止を掲げている場合、できるとすればどんな副業があるのでしょうか。
副業は本業に支障のない範囲で行うのが基本
副業を始める前に抑えておきたいことは、本業に支障のない範囲で副業を行う点です。
多くの場合、日中は本業を行い、夕方以降の時間帯に副業を行う形となりますが、副業に力を入れすぎてしまうと睡眠時間が少なくなってしまうことがあり、翌日は寝不足の状態で業務を行わなければなりません。
働き方改革で副業を推進しているとはいえ、多くの企業が副業を禁止している理由は、本業に専念してほしいと考えているためです。
そのため、副業を行うなら本業に支障のない範囲で行うことが基本となります。
株式投資・FX
本業に支障なく取り組める副業としては、株式投資やFXがあります。株式投資とは企業が発行している株式に投資するものであり、FXとは外国の通貨の売買を行うもので、いずれも安く買って高く売ることで収益を得ることを目指します。
株式投資やFXでは、買いたい価格や売りたい価格を設定しておけば自動的に取引が行われるため、日中に業務を行いながらであっても取り組むことが可能です。
また、FXは土日を除いて24時間取引が可能であるため、本業が終わった後にリアルタイムで取引することもできます。
ただし、株式投資やFXの場合は株価も為替も常に変動していることから、必ずしも収益が得られるとは限らず、損失が発生する可能性がある点にも注意が必要です。投資は自己責任であることを肝に銘じておきましょう。
アンケートサイト
アンケートサイトとは、簡単なアンケートに回答することで収入が得られるサイトのことです。
アンケートサイトに登録すると定期的にアンケートが届きます。アンケートは数分程度で回答できるものが多く、移動時間やちょっとした休憩時間などすき間時間に行えることから、本業に支障が生じにくい点がメリットといえます。
ただし、アンケートに回答した場合の報酬は数円から数十円程度のものが多く、1か月間回答しても数千円程度にとどまるケースがほとんどです。
アンケートサイトは大きく稼ぐことは難しいですが、空き時間を利用してお小遣いを稼ぎたい人にとっては適しています。
フリマアプリ
フリマアプリとは、スマートフォンのアプリを通じて個人同士が商品の売買を行えるサービスのことです。
スマートフォンで商品を撮影し、商品の説明文を記入するだけで出品できるので簡単であること、そして、自宅にある不要なものをお金に換えられる点もフリマアプリの魅力といえます。
フリマアプリは自分で値段を決めて出品できますが、商品を買いたい人が値引き交渉を行うことがあるため、売りたいと思っていた価格よりも安く売れてしまうことがある点にも注意しておきましょう。
1年間の所得が20万円を超えた場合は確定申告が必要に
副業による収入が順調に増えて1年間の所得が20万円を超えた場合は確定申告を行わなければなりません。
確定申告とは、収入の額に対してどれだけ税金を払えば良いかを計算し、税務署に申告する作業のことです。
確定申告では「所得」という言葉が出てきますが、所得とは売上から経費を差し引いたものです。つまり副業で稼いだ金額から、副業をするためにかかった費用を差し引いた分が所得となります。
そのため、1月から12月までの副業収入から副業にかかった費用を差し引いた額が20万円を超えた場合に限り、確定申告を行う必要があります。
アンケートサイトの場合は年間の所得が20万円を超えることは少ないですが、フリマアプリで高額品が売れた場合や、FXで多額の収益を得た場合は、確定申告を行わなければならない場合があります。
なお、株式投資の場合は、口座を開設するときに「特定口座」を選ぶと、収益を得た時点で自動的に税金分が差し引かれる仕組みなので確定申告は不要です。
副業禁止の会社では副業は認められていませんが、収入を補うために副業を行うのであれば、本業に支障のない範囲で行うことを心がけましょう。
(画像は写真ACより)