面接官として志望者に投げかける質問は?面接時の注意点などを解説
「会社の顔」とも言われる面接官。志望者にとって実際にどのような人が企業で働いているのかなどのイメージを左右する重要な人物と言っても過言ではありません。
また、面接官は面接での質問や立ち振る舞いで、会社が求めている人材であるのかどうかを見極めなければなりません。
実際に現場に入ってからのミスマッチを防ぐために、志望者にどのような質問をしたら良いのか、評価基準や、面接時の注意点など詳しくご紹介いたします。
まずは、志望者がどういう人物なのか見極めるために使われる質問の例から見ていきましょう。
①コミュニケーションスキルを確認する
日常生活以外にも仕事をスムーズに進めるためには、コミュニケーション能力は必要不可欠です。
今では、8割近い企業が志望者にコミュニケーション能力を重要視しています。
コミュニケーション能力を見極めるためには全体的に質問に対してハキハキ答えられているかどうかの確認も含めて以下のような質問を投げかけてみましょう。
・「自己紹介をお願いします。」
面接時では必ず自己紹介を促します。
この質問では、自分自身のことをどのように端的に分かりやすく相手に伝えられるかどうかというプレゼン能力も確認できます。
ほかにも似たような質問で「好きなことや好きなものは何ですか?」といった質問を投げかけてみるのも良いでしょう。
・「上司や仲間とコミュニケーションを円滑に図るうえで、重要なことは何であるか?」
この質問も人とコミュニケーションをとることに対してどのような考え方を持っているか判断できる材料です。
②志向性に関する質問を投げかける
志向性とは、志望者の仕事に対して考え方や、価値観、働き方を表したものです。
志望者の志向性を見極めることで、会社のポリシーや理念に合っているかどうか、採用時にどこの部署に配属すべきかどうかなどが判断できます。
・「どのようなときに仕事のやりがいや喜びを感じますか?」
この質問では、志望者がどのような事柄に対して仕事へのモチベーションを感じるのか、どのような人で、どのような仕事への考え方を持っているのかを推察できます。
・「仕事をするうえで大切にしていることはありますか?」
この質問では、志望者の入社後の活躍イメージや人間関係を構築できるかなどを推察することが可能です。
③カルチャーマッチを確認する
会社には企業理念やカルチャーが既にできあがっています。そのため、志望者が会社のカルチャーに共感しているのか、適しているのかを見極める必要があります。
会社のカルチャーにマッチしていれば、社員の定着率が上がり、人材確保のためのコストも削減できるメリットがあります。
・「弊社にどのような印象を抱いていますか?
この質問または、「弊社はどのような企業だとお考えですか?」でも良いでしょう。
この質問では、志望者が自社がどのような企業であると認識しているのか、その認識は自社のカルチャーの的を得ているか、相違はないかを確認できます。
・「どのような環境下で働きたいですか?」
例えば志望者が「実力を伸ばしていける環境」「風通しの良い環境」などを求めていた場合、そのカルチャーが、自社のカルチャーと一致しているかどうか確認しましょう。
④ストレス耐性を見極める質問
社会環境は常に急速に変化していきます。それに従って志望者のストレス耐性を重視する企業が増えています。
志望者がストレスを感じるときやその対処法を聞くことで、志望者のセルフマネジメント能力を見極めるだけでなく、採用後のサポートにも役立てられます。
・「ストレスを感じる時はどのような時ですか?また、ストレスが溜まったときどのように発散していますか?」
志望者が何に対してストレスを感じるのかを知ることで、志望者の理想の働き方を推察できます。
志望者の理想の働き方が、自社の環境とズレがないかどうかを確認することで、ミスマッチを防ぐことにもつながります。
また、ストレス発散方法でセルフマネジメントできる人材であるかどうかが分かります。
⑤スキルマッチを確認する質問
自社が志望者に求めるスキルをリスト化しておき、そのスキルの項目を志望者が満たしているのかどうかを確認します。
会社が求めているスキルと志望者のスキルが一致すれば、入社後の活躍がある程度見通せます。
・「どのように会社に貢献できますか?」
この質問では、志望者が得意分野とするスキルや、入社後にどのようなビジョンを持っているかを確認でき、そのスキルやビジョンと会社が求めているものと一致しているかどうかを判断できます。
⑥志望度を探る質問
志望者がどれほどの熱意を持って自社での仕事を志願しているのか、向上心を持って仕事に取り組められるのかなど、志望者の意欲を確認しましょう。
・「弊社で何を実現したいですか?」
この質問では、会社の事業内容についてどのように理解しているのか、志望者の強みをどのように発揮するのかが確認でき、採用後の配属にも役立てられます。
そのほかにも志望動機を訪ねることも自社への志望度を探ることにつながります。
面接官としての注意点
面接官として、志望者に気持ち良く面接を受けてもらうためには、注意すべき質問や立ち振る舞いがあります。
・注意すべき質問例
まず、女性の志望者に対して「交際している相手はいるか?」や「結婚や出産の予定はあるか?」などセクハラと解釈されかねない質問は避けた方が無難でしょう。
また、仕事内容や選考内容には直結しない不当な質問です。
ほかにも、「所属している宗教や、支持している政党は何か」など、日本の法律によって宗教や思想の自由が保障されている内容に関して質問することは、場合によっては大きな問題に発展する可能性がありますので、注意しましょう。
・態度によっては会社への志望度を下げる
いくら志望者が優秀な人材で採用通知を出したとしても、会社の顔である面接官の態度が良くなければ、志望者の志望度が下がってしまい、入社を辞退してしまうことにもなりかねません。
例えば、志望者が質問に一生懸命答えているのに、興味のない素振りを見せる、面接開始時刻に遅刻したにもかかわらず、謝罪の1つもないなど、会社の印象を悪くするような態度を取らないように注意しましょう。
まとめ
今回は、面接官として、志望者にどのような質問を投げかければ良いのか、その質問を通して何がわかるのか、面接官として注意すべき点などをご紹介いたしました。
このほかにも、面接全体を通して、志望者が面接にどのような姿勢で望んでいるのか、ハキハキした声で答えているのか、面接官の目を見て答えているのかなどの評価基準があります。
この記事でご紹介したことを踏まえて、会社に適した人材に入社してもらえるように見極めるポイントをしっかりとおさえましょう。