賃借料とリース料の違い
賃借料とリース料の違い
皆さんが仕事をしていく上で、当たり前のようになっていることは意外とあると思います。今回は、私自身も当たり前のように使っている賃借料とリース料の違いについて紹介したいと思います。
まず賃借・リースとは、駐車場などの土地や建物、部屋、コピー機やパソコンなどのOA機器、自動車などについて、6ヶ月や1年、それ以上の長期間を専門の会社と契約して借りるもので、その際に発生する料金が賃借料・リース料となります。当該商品を購入するには資金不足であること、比較的短期間に耐用年数が来るもの、モデルチェンジが行われるものなど、採算的に借りた方が得である場合に用いられます。
会計上のリース取引はファイナンスリースとオペレーティングリースに分類されます。ファイナンスリースとは、
①賃貸借期間の中途において契約の解除をすることが出来ないもの、又はこれに準ずるもの(中途解約禁止)
②賃借人が賃貸借資産からもたらされる経済的利益を実質的に享受することができ、かつ、賃貸借資産の使用に伴って生ずる費用を実質的に負担すべきこととされている(フルペイアウト)
以上の要件に該当する税務上のリース取引をいい、さらに所有権移転リース取引と所有権移転外リース取引に分かれます。オペレーティングリースとはその他のリース取引をいいます。
賃借とリースの違いは、リースの方が比較的長期間の契約の場合に用いられる方法です。
リースの期間は、経済耐用年数によって決められ、借りる側は購入価格に金利、税金、保険料手数料を加えた金額を支払うことになります。そのため、リースの方は金額が高くなるのが特徴です。勘定科目は賃借料・リース料どちらを使用しても当期純利益への影響はありません。しかし、ファイナンスリースは、一部の例外を除き、売買取引として取扱うため、賃借料の科目は用いることはできません。
一口に賃借料・リース料といっても契約内容などによって賃貸借取引や売買取引として取り扱うものなど様々です。他にも当たり前になっている仕事もその意味を考えて行うことが、効率や業績のアップに繋がっていくと思います。
出典:国税庁HP https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5702.htm
http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5704.htm
千葉旭事務所 伊藤貴規