【不動産オーナー】入居者への情報提供手厚く
不動産オーナーへの調査から見えたこと
賃貸経営情報誌「オーナーズ・スタイル」を発行する株式会社オーナーズ・スタイルで行ったアンケートによると、入居者から家賃の滞納や減免等の要請を受託した大家さんは62%でした。要請で最も多かったのは家賃の減額で、48.5%、次いで退去が35.1%でした。
家賃の減額よりも空室になる事に危機感を持つ大家さんが多く、「内覧者がまったくない」「今解約されても次の入居者がいるかどうか不安」といったコメントが寄せられていました。
また、母国に一時帰国している外国人留学生に対しては、いつ戻れるか分からない状況であるため、退去を勧めたという回答も。
「減額等の要請に応じなかった」という大家さんでは、「行政の助成金申請をすすめた」「事業者向けの補助金制度があるので申請を行って欲しい、と伝えた」といった回答があった。
大家さん自身も支払等があるので、減額に応じる事が出来ないという事情もあるようです。
この調査により、家賃の支払いに窮する入居者が多く報道される一方、オーナー側も対応を行っていることが分かりました。様々な支援策が出されていても、情報にたどり着けない入居者へ積極的に情報提供することもオーナーの役割なのかもしれません。
当コンパッソ税理士法人へも賃貸物件オーナーからの相談は多数寄せられています。
当方では、下記の様なアドバイスを行っています。
〇敷金を家賃に充当する方法
〇減額要請には期間と率を定めて交渉する
〇入居者の方が利用できる給付金等の制度をご案内する
先のアンケートにもありましたが、物件の条件によっては空室を出さないやり方が得策であったりもします。現時点だけでなく、数カ月先を見越して判断することが必要です。
入居者が法人事業主の場合には、「固定資産税・都市計画税の軽減」制度が出されているので、こうした制度の利用もご案内しています。
「固定資産税・都市計画税の軽減」には、認定支援機関にて確認を得た、売上や対象となる事業用家屋、償却資産についての必要書類を市区町村の窓口に申告する必要があります。
当コンパッソ税理士法人はこの認定支援機関(ID 100213002802)にあたりますので、対応することが可能です。
認定支援機関等による受付は6月中旬以降、市区町村での受付開始は2021年1月からを予定されています。期限が1月31日までとなり、償却資産の申告と同じタイミングで軽減制度の申告も予定されています。
また、フリーランスなどの個人の方へは「住居確保給付金」などの制度をご案内しています。原則3カ月、最大9カ月の家賃相当額が直接家主に支払われる制度です。
これまではハローワークでの求職申込が必要でしたが、4月30日からは不要になり、さらに利用し易くなっています。
不動産オーナーにとっても厳しい状況が続きますが、今は出来るだけ空室を出さず、入居者とうまく折合う方法を模索していく必要がありそうです。
コンパッソ税理士法人
広報部 堀江恵美子
厚生労働省 住居確保給付金
https://www.mhlw.go.jp/content/000626236.pdf
中小企業庁 固定資産税・都市計画税の軽減
https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/2020/200601zeisei02.pdf
<アンケートの詳細>
【調査実施会社】株式会社オーナーズ・スタイル
【調査期間】 2020年5月14日(木)~5月24日(日)
【対象者】 賃貸経営情報誌「オーナーズ・スタイル」のメールマガジン読者
すべて大家さんで主に賃貸住宅を所有し賃貸している人
【調査方法】 メールマガジン読者5548人へアンケートを配信
【有効回答者数】458人
【プレスリリース】https://www.atpress.ne.jp/news/214395