ポリコレとは?あなたの会社は大丈夫?
森 元五輪・パラ組織委員会長が女性蔑視発言を行ったことで、世間を騒がせていますが、こうした差別に関連した用語で、「ポリコレ」と呼ばれるものがあります。
ポリコレとは、ポリティカル・コレクトネス(political correctness)の略です。
性別・人種・宗教・民族などに基づく差別や偏見を防ぐ目的で、中立的な表現や用語を用いることをいいます。
例えば、
看護婦→看護師
保母→保育士
スチュワーデス→客室乗務員
などです。
1980年代にアメリカから起こった運動で、偏見や差別のない表現は政治的に妥当であるとして広まりました。
アメリカでは、
ビジネスマン→ビジネスパーソン
ブラック→アフリカンアメリカン
メリークリスマス→ハッピーホリデー
などとなっています。
「些細なこと」と思われるかもしれませんが、「看護婦」と言われてイメージするものと、「看護師」と言われてイメージするものは違いがありませんか?
2020年12月に高校生3名がファミリーマートの商品名である「お母さん食堂」のネーミング変更を求めて署名活動を行ったというニュースが流れました。
「お母さん食堂」という名称は“食事を作るのはお母さんである”という無意識の偏見を助長すると主張しました。
この署名活動はすでに終了しており、2000件を超える署名が集まったそうです。(chang.orgサイトより)
恐らくファミリーマートの顧客ターゲットは仕事帰りの会社員であったのでしょう。そのターゲットへは「お母さん」というワードはイメージし易く、家庭的な味を想像させるのだと思います。
こうした商品名は世にたくさんあります。
そしてまだこの日本では違和感なく受け入れている人が大半でしょう。
しかし、これからの世代である高校生がここに違和感を示しているのは事実です。
今後、企業においてサービス名や商品名を決定する場合にはこのポリコレも意識した内容にする必要があると思います。
コンパッソ税理士法人
渋谷事務所
堀江 恵美子