ビジネス会話 「なるほど」は失礼?
ビジネスシーンで会話をするときに、どのようなことを心掛けていますか。
相槌を打つことも、円滑な会話をするために重要なことの一つです。「相槌を打つ」とは、相手の話に調子を合わせて受け答えをすることです。鍛冶で二人の職人が交互に槌を打ち合わすことが語源となっています。テンポよく鍛冶職人が槌を打ち合わす姿が想像できます。このようにテンポよく会話をするために、どのような相槌を打てば良いのでしょうか。
普段、何気なく使用している相槌の中で、ビジネスシーンでは好ましくない言葉をいくつか挙げます。
「なるほど」
「なるほど」は、よく耳にする言葉です。話し相手に深く理解をしていることを示すためになるほどを使用している方が多いのではないかと思います。しかし、「なるほど」という言葉には、評価をした上で同意するという意味が含まれています。そのため、お客様や目上の人に使用すると上から目線と捉えられ、失礼と感じられる場合があるので避けた方がいいでしょう。
また、敬語表現ではないため、避けた方がいい表現です。
「なるほどですね。」という言葉も耳にしますが、敬語ではありませんし文法的にも間違っています。「なるほど」を使用する場合は、「なるほど、仰る通りです。」などのように使用すると、失礼にあたりません。
「うんうん」
「うんうん」という相槌は、かなりラフな印象を受けます。
友人や同僚に使用するには問題はありませんが、ビジネスシーンでは避けた方がいいでしょう。「うんうん」は、親しみを持って使用しているのではないかと思いますが、上から目線や馴れ馴れしいという印象を受ける場合があります。
「はいはいはい」
「はい」ではなく「はいはいはい」と重ねるのも注意が必要です。
相手の話を深く理解したときに、強調のために「はいはい」と言う場合があると思います。一方、「はいはい」や「はいはいはい」は、相手の話を軽んじている印象を与える場合があります。
ビジネスシーンでの相槌に「ええ」を使用する人もいますが、「ええ」は対等な立場の返事で不快に感じる場合があります。「ええ」の使用はNGではないと思いますが、注意が必要です。
相槌は、基本的には「はい」を使用して、単調にならないように「さようでございますか」なども使用するといいのではないかと考えます。対面で話をする場合は、相手の目を見て頷くことも好印象になると思います。
対面での会話は、相手の表情を見ながら受け答えができますが、電話の場合は声のみで対応しなければいけません。相手に不快な思いをさせないように、注意深く相槌を打つ必要があります。同じ「はい」でも口調で大きく印象が異なりますので、声のトーンやスピードにも気を付ける必要があります。また、相手の話をさえぎることのないように、タイミングも大切です。
少しの心配りで、話し相手への印象は大きく変わると思います。何気なく使用している相槌だからこそ、気持ちよく会話ができるように少し気にかけて使用されてみてはいかがでしょうか。
横浜青葉事務所
平見