給与計算に関する業務は煩雑!アウトソーシングを検討しよう
メリット・デメリットを比較したうえで適切に外注を
給与計算に関する業務としては、給与の集計・計算だけでなく、年末調整に関する業務や住民税の更新作業もあり、多岐にわたります。
これらの業務をアウトソーシングすることで、コスト削減や主力業務に集中化できるメリットがありますが、完全にアウトソーシング会社に外注すると、社内に給与計算のノウハウが残らなくなることがあり、いざというときに問題となる場合があります。
給与計算のアウトソーシングでできることは?
給与計算のアウトソーシングでは、タイムカードの打刻データの内容を確認したうえで、給与計算を確実に行います。また、給与計算に関連して、社会保険料の計算や所得税、住民税の計算、残業代の計算も行われます。
そのほか、退職金計算、年末調整に関する業務、住民税の更新業務もアウトソーシングすることができるため、業務の軽減化が見込めます。
さらに、給与明細の作成、発送、メール配信など、給与明細の発行に関連した業務も行う場合があるので、アウトソーシング先のサービス内容によっては、給与計算に関する一連の業務をすべて外注できることもあります。
アウトソーシングする業務が給与計算だけであれば、費用を抑えることができますが、給与計算以外に年末調整に関する業務や住民税の更新業務もまとめてアウトソーシングをすると、費用はやや割高となる点に注意が必要です。
給与計算をアウトソーシングするメリットは?
給与計算をアウトソーシングするメリットは、業務コストを削減できることです。
給与計算に関連する業務をアウトソーシングすることができれば、人件費の削減につなげられます。
特に、給与計算に関連する業務は、毎年のように行われる法改正や税制改正の内容を把握したうえで行わなければならないため、社員に対する教育コストがかかりますが、アウトソーシングを行うことにより、このコストを削減することもできます。
また、給与計算の業務が正確に行われることもメリットとなります。
アウトソーシング会社は、業務に対する専門性の高さに定評がありますが、特に強みとなるのは、法改正や税制改正に着実に対応できることです。
それにより、給与計算はもちろんのこと、社会保険の計算や年末調整に関する業務に至るまで計算が正しく行われるため、安心して外注することができます。
そのほかのメリットとしては、主力となる業務に専念できることです。給与計算の業務は人事部で行われますが、人事部では社員の採用や社員教育なども行われており、企業によっては、社員教育に力を入れている場合もあるでしょう。
そのような場合であっても、給与計算の業務をアウトソーシングすることにより、これまで給与計算に携わっていた人員を社員教育の業務に振り分けられるようになるため、業務をより効率的に行うことができます。
給与計算をアウトソーシングするデメリットは?
逆に、給与計算をアウトソーシングするデメリットは、社内で給与計算のノウハウを持てなくなってしまい、いざというときに対応できなくなることです。
仮に、給与計算をアウトソーシングした会社の運営が困難な状態に陥ってしまった場合、自社内に給与計算のノウハウを持っていなければ、他の会社を探さなければならず、給与計算に支障が生じることも考えられます。
また、給与計算のノウハウを持っていなければ、従業員から給与計算のことで質問を受けたとき、返答するまでに時間がかかってしまい、従業員の要望に応えることが難しくなる場合もあるでしょう。
そのほかのデメリットとしては、アウトソーシングする業務が増えるほど、費用が割高になることです。
社員数が多ければ、費用が多少高くなっても、外注する方がコストパフォーマンスが良くなる場合がありますが、社員数が少ない状態でアウトソーシングを利用すると、自社で処理した方が時間も費用も抑えられる場合があります。
給与計算のアウトソーシングを検討している場合は、費用対効果を考えたうえで外注するかどうかを決めると良いでしょう。
(画像は写真ACより)