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女性が快適に働ける環境を作るには

男女共同参画社会の推進により、女性の就業率があがってきています。男女共同参画局が2019年に公表した「男女共同参画白書」によると、25歳から29歳女性の就業率は85.1%であることが明らかになりました。1979年の調査では48.2%だったため、女性の就業率は40年の間に36.9%も上昇したことが分かります。

しかし現在でも、育児を理由に仕事を辞める女性が多いことや、女性管理職の割合が低いことが問題視されています。
このような問題を解決し、女性がさらに活躍できるような職場環境を整えるには、どうしたら良いのでしょうか。今回は働く女性の現状や、女性が働きやすくなるような福利厚生制度などについて解説します。

女性が快適に働ける職場環境を作るには?

女性が快適に働けるような職場環境を整えるには、育児と仕事を両立するための制度や、福利厚生の導入が必要です。女性が離職してしまう理由の1つとして、育児と仕事の両立が困難であることがあげられるからです。

社会保障や生活設計にまつわる研究を行っている「株式会社明治安田総合研究所」が2018年に行った「出産・子育てに関する調査」によると、子供を産んだ女性の52.3%は、子育てと仕事の両立が大変だったから離職していることが明らかになっています。

政府が行っている子育て支援制度

企業独自の子育て支援策を設けるのも大切ですが、政府が導入を義務付けている子育て支援制度を社員に周知することも重要です。日本で施行されている主な子育て支援策として以下の3つがあげられます。

育児休業
育児休業は、子供が1歳になるまで休業し、育児に専念するための制度です。休業期間中育児休業給付がもらえるのが特徴です。

育児短時勤務
育児短時間勤務は、子供が3歳未満の子供を持つ人所定労働時間を、6時間程度に短縮する制度です。以下の条件にあてはまる人であれば、原則利用可能です。

・3歳未満の子供がいる
・元々の所定労働時間が6時間以上
・日雇い労働以外の労働形態で雇用されている
・短時間勤務制度適用期間に育児休養を取得していない
・労使協定で適用を除外されていない

看護休暇
看護休暇は、小学生未満の子供がケガや病気になった際に取得できる休暇です。子供1人につき、年間5日まで取れ、2021年以降は時間単位での取得も可能となります。育児短時間勤務とは違い、全ての労働者が対象となります。

女性に嬉しい福利厚生制度導入例

PMS改善支援
モバイルコンテンツ事業を展開している「株式会社エムティーアイ」は、2020年の10月1日から、女性のPMS(月経前症候群)改善支援を福利厚生として導入しました。内容はPMSに悩む女性社員にオンライン診療や、低用量ピルの費用補助などを行うというものです。

2020年2月時点で試験的に導入したところ、女性社員がPMSで日常生活に影響が出る期間が、3.1日から1.15日にまで減少し、生理前後の仕事の質が約20%上昇しました。

乳がん検診
高齢者向け福祉サービスを展開している「株式会社日本福祉会」は、乳がん検診や婦人科検診の費用を、会社が全額負担しています。

毎年約91,600人の女性が乳がんだと診断されていため、福利厚生に乳がん検診を導入すれば、女性がより安心して働けるようになります。

まとめ

今回は、働く女性の現状や、政府が行っている子育て支援策、女性に嬉しい福利厚生制度についてご紹介しました。男女共同参画社会の推進により女性の就業率はあがってきていますが、仕事と育児を両立しにくいことを理由に、離職してしまう女性が多いのも事実です。

このような事態を解決するためには、企業が子育て支援策や福利厚生を整え、女性が快適に働けるような職場環境を構築していくことが重要です。

(画像はぱくたそより)

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