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登記の住所変更をしていますか?

令和元年最初の夏、転勤族のサラリーマンAさんは10年程前に購入した不動産を売却することにしました。
売買契約の数日前、仲介業者から案内された必要書類の点検をしていたところ、Aさんは印鑑証明書の住所と登記簿謄本の住所が違っていることに気づきます。不動産を購入して以来、登記簿を見る機会もなく、引越をして住民票を移しても登記上の住所を変更することに考えが及んでいなかったのです。司法書士に確認すると、住所が違ったままでは所有権移転ができないとのことでした。購入時のAさんと今売却しようとしているAさんが同一人物であることを証明する必要があるというのです。

このようなとき、どうすればよいのでしょうか。
住民票を取れば「前住所」が記載されています。これが登記上の住所と合致すれば、当人であることが証明されめでたく売買契約となります。しかし、Aさんは転勤族。この10年間に数回転居しています。このような場合には住民票の除票というのを取ると、その市区町村内での移動の履歴が分かります。市区町村を跨いで移動している場合はその前の住所地で住民票の除票を取り・・・、住所がつながるまで繰り返します。
これが困難な場合は戸籍の附票に記載された住所の履歴を利用することもできますが、婚姻や転籍で戸籍が異動している場合は、異動以降の住所履歴しか取得できないため異動前の戸籍の附票を追いかけることなります。
住民票の除票や戸籍の附票は保存期間が5年とされていますが、5年は最低期間ですので、市区町村によっては長めに保存されていることもあります。幸いAさんの以前の住所地では10年間の保存となっており、無事住所がつながり何とか契約にこぎつけたのでした。

Aさんの場合はラッキーでしたが、つながらなかった場合はどうするのでしょうか。その時は、ありったけの住民票の除票や戸籍の附票、権利証などを総動員して状況証拠を集め、上申書に添えて提出します。売却ができなくなるということはありませんが、こんな面倒なことにならない様、特に引越しの多い方は住所変更の登記は済ませておくのが良さそうです。

ところで、5年とされていた住民票の除票や戸籍の附票の保管期間ですが、令和元年6月20日施行の住民基本台帳法施行令の一部改正で、なんと一気に150年になったのだそうです。その裏には昨今の所有者不明の土地や空家問題があるようです。

横浜青葉事務所 山崎智津子

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