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利回り20%の定期預金とは

今、ご自身が預けられている銀行の定期預金の金利は、どのくらいですか?
2020年7月現在、大半の銀行の普通預金金利は年0.001%程度という大変低い金利です。定期預金についても4月から大手や地方銀行が一斉に金利を下げ、年利0.002%という数字となっています。100万円を1年間預けても20円の利息しか付かないという事です。
ところが、その超低金利の定期預金が「ある制度」を使うだけで、実質利回りが20%になります。それが、「個人型確定拠出年金」(個人型DC、通称iDeCo(イデコ))です。しかも、この制度の素晴らしいところは、安心で確実に高利回りの資産運用ができるというところです。
「iDeCo」とは、わかりやすくいうと公的年金の上乗せ制度です。この「iDeCo」ですが、これまでは限られた人しか使えない制度でした。それが、法改正によって、2017年からは、原則として誰でも制度を利用できるようになりました。また、これまでは企業型拠出年金に加入していると加入制限があり、多くの会社員が利用できませんでした。しかし、企業型拠出年金の加入者であっても拠出上限を超えない範囲であれば、会社員でも加入できるようになることが、2020年度の税制改正で予定されております。
(2019年7月29日付 日本経済新聞朝刊 参照)

さて、それでは、どうして金利0.001%の定期預金を「iDeCo」にすると実質利回り20%になるのかをご説明致します。
その理由は「所得控除」です。「iDeCo」の拠出金は、すべて「所得控除」になるためです。給与所得者の所得税は、次の計算式で算出されます。

給与所得者の場合、「給与所得の源泉徴収票」をみると、年間の給与の収入金額が書いてあります。これがいわゆる「税込み年収」です。
①⇒「税込み年収」から「給与所得控除」を差し引きます。給与所得者は、勤務に伴う必要経費を概算控除できることになっています。これを「給与所得控除額」といいます。
「給与所得控除額」は、給与の年収金額に応じて定められています。

給与等の収入金額(給与所得の源泉徴収票の支払金額) 給与所得控除額
1,800,000円以下 収入金額×40%―100,000円
550,000円に満たない場合には、550,000円
1,800,000円超 3,600,000円以下 収入金額×30%+80,000円
3,600,000円超 6,600,000円以下 収入金額×20%+440,000円
6,600,000円超 8,500,000円以下 収入金額×10%+1,100,000円
8,500,000円超 1,950,000円(上限)

②⇒次に各自の「所得控除の合計額」を差し引きます。「iDeCo」は、「小規模企業共済等掛金控除」に当たります。つまり掛金の金額が「所得控除」できるということです。
③⇒「税込み年収」から①と②を差し引いたものを「課税所得金額」といい、この金額に対して所得税額が課税されます。
※令和2年分所得税の税額表

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え 4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円を超 45% 4,796,000円

このように、「所得控除」できるということは、所得税を計算する課税所得金額を減らせるということです。(国税庁HP 参照)

それでは、どれだけお得になるのか事例を使って説明します。
Aさんは、毎月、「iDeCo」の定期預金に2万円ずつ拠出したとします。年間24万円です。iDeCoに拠出した場合、この24万円が「所得控除」できます。つまり、Aさんは、24万円分の所得をなかったことにできるのです。
その結果、Aさんの所得税率が10%だとすると年末調整することで、所得税24,000円(24万円×10%)が還付され、翌年度の住民税24,000円(24万円×一律10%)が減額されます。所得税と住民税を合わせると、48,000円。年間24万円拠出して、48,000円節税になるということは、実質利回り20%となります。
整理しますと、Aさんは、iDeCoに年間24万円拠出して、定期預金で運用した結果、年間24万円の定期預金を積み立てができ、さらに税金48,000円を節税できるということです。しかも、これが毎年続きます。20年間続けると96万円にもなります。
事例では所得税の税率を10%にしましたが、所得が多い人ほど税率は上がりますので、実質利回り30%もあり得ます。いかにiDeCoが税制優遇の大きい制度かがお分かり頂けましたでしょうか?
また、税金の面だけではなく、今後の日本では公的年金の受給はあまり期待できません。老後資金は国に頼るのではなく、国民ひとりひとりの自助努力により、ゆとりある老後を確保する必要があるのではないでしょうか。

(iDeCo公式サイト 国民年金基金連合会 https://www.ideco-koushiki.jp/参照)
※ここでは「所得控除」のメリットをわかりやすく説明するために、「口座管理料」などの費用は考慮しておりません。

東京練馬事務所 野村 佑一

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