年金ってどのくらいもらえるの?
日本人の平均寿命は年々延びていて、2017年では男性82歳、女性87歳です。今後も延び続けると想定されていて、2050年には女性の平均寿命は90歳を超えると考えられています。最近は人生100年時代という言葉も使われるようになってきました。
となると老後の生活資金も気になるところですが、その柱となる年金は一体いくらもらえるのでしょうか?
実は年金額の計算は非常に複雑で、一概に「はい、いくら」と答えを出せるものではありません。詳細な計算方法は日本年金機構のHPで確認できますが、正直なところ、読んでもよくわかりません。
そこで、だれでも簡単にできる「ザックリとした年金計算方法」を教えます。
【国民年金】
国民年金は、20歳から60歳まで、職業に関係なく加入する制度です。
ザックリ計算式 2万円×加入年数=国民年金額
加入年数とは、国民年金の保険料を納めた期間の事です。
(サラリーマンの場合は、厚生年金に加入していれば国民年金の保険料は納めていることになります。)
例えば、20歳から60歳までの40年間納めた場合は
2万円×40年=80万円が国民年金として受け取れます。
これは年額なので、ひと月あたり6万6千円程度です。
【厚生年金】
厚生年金はサラリーマンが加入する制度です。
ザックリ計算式 生涯平均年収÷200×加入年数=厚生年金額
生涯平均年収とは、サラリーマンだった期間の平均年収です。入社から退職まで、一般的には徐々に年収は上がっていきますが、その間の平均額です。
仮に、22歳で入社して65歳まで勤めた間(43年間)の平均年収が500万円だった場合、
500万÷200×43年=107万5千円が厚生年金として受け取れます。
これも年額なので、ひと月あたり9万円程度です。
国民年金と厚生年金を合わせてひと月15万円くらいは手にできることになりますね。
これに加え、奥さん(配偶者)がいれば奥さんにも国民年金6万6千円が支給されますから、ひと月22万円くらいで生活するイメージです。
また、奥さんが結婚するまでOLだった期間があれば、奥さんにも厚生年金が支給されます。
今回紹介したのは簡単にザックリとした年金額を知るための計算式ですから、実際にもらえる年金額とは異なります。あくまでイメージをつかむためのものとしてお考えください。
参考までに、厚生労働省が発表している平均年金受給月額(実際に受給している額)は、
国民年金だけ受給している人 5.5万円/月
厚生年金も受給している人 14.5万円/月 (内5.5万円は国民年金分)
となっております。
コンパッソ社会保険労務士法人 横尾健司