就活生が企業に求める福利厚生とは？
現在は、企業が求める新入社員の数よりも、就活生の人数の方が少ない「売り手市場」です。そのため企業は就活生が入社したくなるようなさまざまな工夫を行わないと、労働力を確保することがむずかしくなってきました。
就活生をあつめる方法の1つとして「福利厚生の充実」があげられます。充実した福利厚生は、就活生が入社を決めるひとつの要素です。今回は就活生に人気の福利厚生や、最近注目をあつめている「カフェテリアプラン」についてご紹介します。
福利厚生・賃金を重視して入社先を決める人が多い
就職や転職にまつわる情報を提供している「株式会社マイナビ」が、2019年7月に発表した「2021年卒 学生就職モニター調査 7月の活動状況」によると、47.5％の就活生は賃金・福利厚生が充実していることを理由に入社先を決めたことが明らかになりました。
同調査では、就職情報サイトで学生が最もよく見る情報も、やはり賃金・福利厚生であることが分かっています。つまりたくさんの新入社員に入社してもらうには、社員の給与を引きあげ、福利厚生制度を充実させることが重要といえます。
学生に人気の福利厚生4選
1.通勤手当
通勤手当は通勤にかかったガソリン代や交通費の一部または全部を企業が負担する制度です。企業によって負担の範囲や規定はことなりますが、従業員とトラブルにならないように、誰が対象になるのか、どのくらい企業が負担するかを明確に示す必要があります。
2.家賃補助
家賃補助は、会社が従業員の家賃や住宅ローンを一部補助する制度です。従業員の経済的負担を減らすことを目的に導入している企業が多いです。
3.社員寮
社員寮とは、会社が所有している社員専用の寮のことをさします。通常の賃貸住宅より家賃が安く、食事が付いている場合もあるため、社員の経済負担や家事負担を大きく減らせます。
現在は新型コロナウイルスが流行しているため、寮でクラスター感染が起こらないように、入念な感染予防対策を行う必要があります。
4.リフレッシュ休暇
リフレッシュ休暇とは、従業員がリフレッシュすることを目的に付与する休暇のことをさします。企業が任意で導入する「法定外休暇」にあたるため、取得可能日数や賃金の有無、取得条件は、企業によってことなります。
今話題の福利厚生「カフェテリアプラン」とは？
現在「カフェテリアプラン」という福利厚生が注目されています。カフェテリアプランとは、付与されたポイントと、自分の好きな福利厚生とを引き換えられる制度のことをさします。
多種多様な福利厚生メニューの中から好きな物を選択する様子が、カフェテリアの注文形態に似ているため、この名前が付けられました。
日本経団連が2019年に発表した「第63回 福利厚生費調査結果報告」によると、2018年度時点でカフェテリアプランを導入した企業は、全体の16.6％であることが明らかになりました。選択できる福利厚生制度の例として、以下の5つがあげられます。
・旅行補助
・住宅補助
・育児休暇
・介護費補助
・食事補助
個人のニーズに合わせてプランを選択できるため、一人一人の満足度が高いのが特徴です。ポイントは社員全員に一律支給されるので、社内で不満がでることが少なく、福利厚生費を管理しやすいのも魅力です。
まとめ
現在は売り手市場のため、企業は就活生が心惹かれる職場環境作りを行う必要があります。今回は、就活生に人気の福利厚生制度やカフェテリアプランについてご紹介しました。
就活生の多くは福利厚生制度や賃金を見て入社する会社を選んでいます。中でも通勤手当や家賃補助など、経済的負担を軽減する実質的な制度が人気をあつめています。社員一人一人のニーズに応えられるような福利厚生制度を導入したいなら、カフェテリアプランがおすすめです。
（画像はぱくたそより）
