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【医療業界】キャッシュレス決済導入について

新型コロナウィルス感染症の流行は、我が国の医療業界においてデジタル化の遅れや、病床、医療従事者不足といった様々な課題を生み出すことになりました。そして、新型コロナウイルス感染者増や人手不足に対応すべく2020年4月より、初診を含めたオンライン診療が解禁されました。今後は、通院の手間や負担、感染リスクを心配することなく医療を受けることができるようになっていくと考えられます。今回は、感染リスクの軽減の1つである医療業界におけるキャッシュレス決済の導入割合とメリットをまとめてみました。

医療業界におけるキャッシュレス決済導入割合

 厚生労働省が平成31年3月に発表したデータによると、病院のクレジットカード決済の導入率は49%、一般診療所では16.5%となっています。また、電子マネー決済の導入率は、病院で2.2%、一般診療所で1.9%、QRコード決済の導入率は、病院、一般診療所共にで0.2%であり、他業種と比較しとても低い数字です。

キャッシュレス決済のメリット

 
① 業務の効率化
診療後の会計の待ち時間を短縮し、患者のストレスを軽減することができます。また、現金の扱いが減ることにより、釣り銭間違いやレジ締めが早くなります。
② 感染リスクの軽減
患者だけでなく、職員の感染リスクの軽減になります。
③ 他医療機関との差別化
現在医療機関でのキャッシュレス決済普及率は、約6%と低水準でありますが、政府が2025年までにキャッシュレス決済比率を40%に目標を設定しており、今後はキャッシュレス決済を利用する人が増えると考えられ、他の医療機関との差別化に繋がります。
④ 患者の心理的負担軽減
歯科や美容形成外科など高額医療になることの多い医療機関では、多額の現金を持参したくないという心情もあるため、キャッシュレス決済により心理的負担を軽減することができます。

 人口減少と少子高齢化は、医療業界に様々な影響を与えています。我が国では、高齢化率が21%を超えた超高齢化社会となっており、今後は医療従事者も減少していきます。そのため、首都圏だけでなく、遠隔地でもオンライン診療が実用化していくことは間違いありません。そのオンライン診療に最適な支払い方法がキャッシュレス決済です。
また、クレジットカード決済やQRコード決済を導入することで、不意な病気や事故の際、医療費が高くなり持ち合わせがなくても患者が安心して支払いができるような利便性を確保することが必須になってくると思われます。

参考:厚生労働省HP
  :キャッシュレス推進協議会HP

川崎事務所 長谷川誠
川崎事務所(武蔵小杉)

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