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経営理念の考え方

結婚した夫婦の生活が、簡単にはうまくはいかないのと同様に、企業の合併やM&Aの後の経営が必ずしも良い流れになるとは限りません。阻害要因となっている一番の理由は、やはりお互いの企業風土・文化の違い、過去からの慣習等々ではないかと思います。
コンパッソ税理士法人の普段の業務の中でもクライアント皆様とこの点について話題が及ぶことが少なくないのですが、なかなか解決策を見いだせないのが実態です。そこでおススメするのが経営理念に基づく企業経営です。

それでは、具体的に「経営理念に基づく企業経営」とは、一体何を指すのでしょうか?辞書で調べてみると下記の様に書いてありました。

   「企業の活動方針の基礎となる基本的な考え方」(大辞泉)
さらに深彫りすると、
   「ミッション:使命、ビジョン:志・展望、バリュー:価値観
という言葉が出てきました。

「経営理念」には様々な解釈があると思いますが、究極的には、「何のためにこの会社に集まっているの?」という問いの答えだと思います。事業会社の存在目的は、最終的には利益の獲得です。その目的のために存在する「経営理念」ですから、額に入れて飾るだけの「経営理念」だったら必要ないのです。

では、「どうやって」・「どんな」経営理念を作ったらよいのか?という疑問を解決する興味深い事例がありました。トイレ掃除で有名な株式会社イエローハットの創業者・鍵山秀三郎氏です。「経営理念」について鍵山氏は、自身の著書「仕事の作法」(PHP社刊)の中で次のように述べています。
社員の人生と会社の経営理念の一致させることです。社員の人生と会社の経営理念を一致させれば他人事にはなりません。自然と社員も耳を傾けてくれるようになります。そしてそのときから、経営理念に血が通うようになります。社員の幸せが伴ってこその経営理念。社員の人生がよくなれば会社もかならずよくなる。
皆さんの会社の額に入って飾られている経営理念に血は通っていますか?

血の通った経営理念の事例をもう一つ紹介いたします。ジョンソン&ジョンソン社のタイレノール事件です(出典:「タイレノールものがたり」(ジョンソン&ジョンソン社))。
事件の概要は、外部の第三者によるシアン化合物の違法混入により、薬を服用した人の死亡事件が発生してしまったという事件です。着目すべきは事件後のジョンソン&ジョンソン社の対応です。市場から姿を消した「タイレノール」でしたが、ジョンソン&ジョンソン社の不断の努力により2ケ月後には事件前の80%の売上にまで回復したそうです。
これらの対応が出来た背景には、ジョンソン&ジョンソン社の企業理念である『我が信条』があると言われています。

『我が信条』を起草したロバート・ウッド・ジョンソンJrは、最高経営責任者としてジョンソン&ジョンソン社の経営を主導した方です。『我が信条』を初めて取締役会で発表した際に「この文章の中に書かれている考え方が会社の経営理念である」と説明したのに続けて、「これに賛同できない人は他社で働いてくれて構わない」と発言しています。また、「この文章の文言は時代の流れや会社発展にあわせて修正してよい。新しい経営概念を導入してもよい」としながらも、「しかし、基本哲学・思想は不変のはずだ」とこの信条への確信を述べています。

経営者が一方的に決めた経営理念ではなく、理念に賛同した人たちが働く場所、社員の人生と一致している経営理念になっているでしょうか。
時間があるときに是非ゆっくりと御社の経営理念をじっくりと読み直してみてください。

社員税理士  戸田盛通

 

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