
マーケティング思考『最強の営業マン』
今回は最強の営業マンについて、事例をもとに考えてみたいと思います。
まず「招客招福の法則」(小阪裕司 著)より、事例をご紹介したいと思います。
とある住宅会社のお話です。
その住宅会社では、他の住宅会社と同様、完成披露会を実施するそうです。
完成した家を、施主が入居する前に、見込み客に見せるというやつです。
一般的に、施主に謝礼を払ったり、完成披露会を条件に値引きしたりとあるそうですが、ここの住宅会社の施主は、自ら無償で完成披露会を買って出るそうです。
それだけでもビックリですが、さらに驚くのが、どこかで完成披露会を開くと聞くと、大挙して押しかけるそうです。そして見学中の見込み客に「自分はこの会社で家を建てたけど本当に良かった。」と語り、さらに「実際に住み始めるとこの家の良さがわかる。住んでいる家を見たほうがいい。今からうちを見に来なさい」と言って、見込み客を連れて行ってしまうそうです。
自ら無償で完成披露会を買って出るくらいですから、謝礼目的ではありません。現に謝礼を渡そうとすると、「そんなつもりでやったんじゃない!」と怒り出してしまうそうです。
そんな施主OBに連れて行かれた見込み客は、成約率100%だそうです。
みなさんいかがでしょう?
この事例によって何がわかりましたか?
この施主OBの方々は、まさに「最強の営業マン」ですね。こちらがお願いしなくても、勝手に営業してくれるわけですから。
この人達に薦められたら、きっと私も買ってしまうような気がします。
ではこの「最強の営業マン」はどのように作られたのでしょうか?
この住宅会社では、定期的に手作り新聞を配ったり、バーベキュー大会を実施したりなど、その他いろいろとお客様との繋がりを続ける工夫をしているそうです。
その結果、お客様が進んで営業してくれる「最強の営業マン」を得る結果に繋がっているのです。
あなたの会社では、どんな工夫をしていますか?
「最強の営業マン」は自社の誰でもない、あなたのファンであるお客様なのです。
出典:「招客招福の法則」小阪裕司著