
マーケティング思考『ダイシン百貨店、強さの秘密』
この度の東日本大震災からの1日も早い復興を心よりお祈り申しあげるとともに、コンパッソグループも全力でご支援致します。
前回のつづきです。
ダイシン百貨店の強さの秘密は何なのか?
1.懇切丁寧な接客
あえて店員数を多くして、多くのお年寄りのお客様に声を掛けられるようにしています。 店員と会話を楽しみに、買い物があろうがなかろうが、毎日足を運ぶお客様も多いそうです。
2.無料で配達
高齢の方も多い地域とあって、買った商品を持って帰るのも一苦労です。そんなお客様のために、玄関先でなく部屋の中まで運んでくれるそうです。
3.超小分け販売
高齢単身者や小世帯が増えていることに合わせて、お惣菜を超小分け販売しています。少量なので品数を増やして食べれると好評だそうです。
4.品揃えの多さ
品揃えが多いのは、大型スーパーも同じですが、ダイシン百貨店が違うのは、お年寄りが古くから愛用している品があることです。「柳屋ポマード」など今ではなかなか手に入らない品も、必要なお客様がいれば用意するそうです。
5.同じ洋服は売らない
サイズ違いは対応するものの、同じ洋服は売らないそうです。もし同じ洋服を売ると、小商圏であるがゆえに、同じ洋服を着ている人を見かける可能性が高くなります。特に女性は、同じ服を着ている人を見るのを好まないとのことで、女性の心理を考えての戦略だそうです。
いかがでしょうか?
地域を絞り、顧客対象を絞り、大手にできないサービスを行い、差別化を図ってます。ランチェスター戦略でいう「弱者の戦略」です。
このダイシン百貨店のように超地域密着で、小商圏に絞った店に対して、大型ショッピングセンターの出店勢いが鈍化しつつある総合スーパーは、次の手を打つ必要が出てきました。
その次の手とは何でしょうか?
次回につづきます。