ホームページ制作費の費用処理にご注意を

情報技術の高度化に伴い、インターネットの利用が当たり前となっている現代社会において自社の商品やサービスをお客様に知って頂くために自社のホームページを活用している会社は多いと思います。
ホームページ制作費用は制作フローやページ数によって大きく異なり、制作会社が用意しているデザインで作成する場合には3万円~10万円程度、オーダーメイドで作成する場合には20万円~30万円程度、独自CMS(ホームページを作る際の専門的な知識を必要とせず、テキストや画像などの情報を入力するだけで、サイト構築を自動的に行うことができるシステム)を開発する場合や高度な機能を持たせる場合には100万円以上がそれぞれの相場といわれています。

そこでポイントとなるのが発生した制作費用を一括で経費として落とせるのか?ということです。結論から申し上げますと、青色申告で中小企業者に該当する個人事業主や会社は、制作費用総額が30万円未満であれば少額減価償却資産として全額を経費処理して問題ありません(合計額300万円以下)。30万円以上の制作費用が発生する場合には、個別判断となります。理由として、ホームページの性能が高度になり、制作費用が高額になってきているという点と、CMSなどはプログラムの一種であり、「複写して販売するための原本」又は「研究開発用のもの」以外の「その他のもの」と判定して5年間の定額法で償却する「ソフトウエア」と見られてしまう点です。

2018年3月31日リニューアル以前の国税庁のホームページでは、以下の記載がありました。
「通常、ホームページは企業や新製品のPRのために制作されるものであり、その内容は頻繁に更新されるため、開設の際の制作費用の支出の効果が1年以上には及ばないと考えられますので、ホームページの制作費用は、原則として、その支出時の損金として取り扱うのが相当であると考えられます。
ただし、ホームページの内容が更新されないまま使用期間が1年を超える場合には、その制作費用はその使用期間に応じて償却します。
また、制作費用の中にプログラムの作成費用(ソフトウェアの開発費用)が含まれるようなホームページについては、その制作費用のうちプログラムの作成費用に相当する金額は無形減価償却資産(ソフトウェア)として耐用年数「5年」を適用して償却することとなります。」

現在の国税庁ホームページにおいて、ホームページ制作費用に関する記載は、削除されてしまいました。制作費用が高額になる場合には検討する必要があります。

 

 

【参考文献】
No.5461ソフトウエアの取得価額と耐用年数
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5461.htm
千葉流山事務所  小川 裕太


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