
2012年型パソコンのトレンド
大幅な変化はないものの、少しずつ着実に進化をしている2012年のパソコンの方向性について触れたいと思います。
まず最初に「2012年型パソコンのトレンド」をご覧下さい。
<高速起動・復帰が可能なノートパソコンが登場>
ノートパソコンを中心にSSDの普及が進んでいます。SSDのメリットは、高速かつ低消費電力だと言われています。
その高速を活かし、パソコンの起動を高速化することが注目され始めています。
TVCMでも、10秒以内でパソコンが起動することを謳い文句にしており、メーカー各社とも高速起動を1つの目玉にしています。
<USB3.0やHDMIが普及、光学ドライブもBDXL対応が標準に>
今や外部HDDやマウス、プリンター等の多くの装置との接続で標準となったUSB。このUSBの新バージョンがUSB3.0。
現在USB2.0が主流ですが、USB3.0になると、USB2.0に比べ10倍以上のデータ転送速度が可能になると言われています。
外部ディスプレイの接続では、アナログRGB端子が主流でしたが、一般TVでは主流のHDMI端子が、今後の主流になると言われています。
光学ドライブでは、ブルーレイの上位規格のBDXLが今後の中心となる見込みです。
<Android4.0と新型チップの登場でタブレット端末が進化>
Androidタブレットに動きがあります。CPUとOSとも新バージョンが登場し、高速化・低消費電力化が図られるそうです。
おもしろい動きとして、レノボジャパンが販売するノートパソコンで、WindowsとAndroidの2つのOSが組み込まれ、切り替えて使うことができるそうです。
Androidの場合、Windows使用時と比べ、バッテリーの駆動時間が約2倍になるそうで、インターネットやメール程度であれば、Androidで行い、業務ソフトの使用はWindows、といったような使い方で節電を図ることができます。
<節電・ピークシフト機能は2012年も継続>
2011年に発生した東日本大震災後、節電に対する意識が非常に高くなりました。
今春(2012年)発売のパソコンには、ボタン1つで節電モードになったり、給電する時間を設定できるピークシフト対応のソフトが用意されているものも登場しています。
<2012年後半にはWindows8が登場>
2012年後半には次期WindowsOSにあたるWindows8が登場する予定です。
Windows8はユーザーインターフェイスが一新され、タッチパネルでの操作がより使いやすくなると言われています。
以上のように、大幅な変化はありませんが、Windows8が販売予定となる2012年後半以降は、タッチパネル対応のノートパソコンが増えてきたり、タブレットとノートパソコンの境が無くなるなどのことが予想されます。
企業においては、パソコンの購入や買い替えなどで、いつ実施したらよいか判断に迷うことが出てくるかもしれません。日頃から動向のチェックをすることをおすすめします。
出典:日経パソコン2012年2月13日号