遠隔操作によるプロバイダ勧誘トラブルにご注意を

最近、プロバイダの契約にあたり「事業者から電話で勧誘され、よく理解せず言われるままに自分のパソコンを事業者に遠隔操作してもらったところ、承諾していないプロバイダ等の契約に申し込まれてしまった」等というトラブルが増えているそうです。このようなトラブルは、消費者と事業者との間における合意内容を事後に確認しにくく、解決が難しいケースが多いそうです。
そこで今回は、この「遠隔操作による勧誘トラブル」に関する事例と対処法をご紹介します。

遠隔操作とは?
物理的に離れた場所にある別のパソコンから、自分のパソコンを操作してもらうことを言います。最近は、遠隔操作を行う無料サイトやソフトが増えていて、誰でも簡単にできるようになってきました。しかし便利な反面、遠隔操作が行われる内容を把握しないまま遠隔操作を許可すると、自分のパソコンの中の情報が外部に漏れる等、自分のパソコンのセキュリティを危険にさらす可能性があることに留意する必要があります。

遠隔操作によるトラブル事例
独立行政法人国民生活センターに寄せられているトラブルのうち、代表的な3例をご紹介します。

【事例1】遠隔操作で承諾していない契約を結ばされたケース
プロバイダを乗り換えれば安くなると電話で勧誘され、契約することにした。プロバイダの乗り換え作業は遠隔操作で行うと言われた。約束の日に先日の事業者から電話があり、指示されるままに、パソコンを立ち上げた後、指示されたホームページを見て何かの数字を教えたことは覚えているが、それ以外、自分は何もしていない。数日後、見知らぬプロバイダ事業者から届いた圧着はがきを確認したところ、以前より高い月額利用料となっており、頼んでいない映像配信サービスやリモートサービス等も契約したことになっていた。解約したい。

【事例2】未成年に不十分な説明で契約させたケース
プロバイダ契約の電話勧誘があった。最初に電話に出たのは母だが、パソコンのことは分からないので祖父に代わった。祖父も事業者が言っていることが分からず高校生である自分が電話に出た。母も祖父も契約内容等の説明は聞いていない。自分が電話に出ると「この地域で回線がつながった。遠隔操作で登録できる。今よりも月額料が数百円安くなる」等と説明された。大手通信会社を名乗ったので大丈夫だと思った。事業者に年齢を聞かれたので高校生であることを伝えた。その後、事業者の指示通りに、パソコンを操作して待っていると、事業者が遠隔操作したようで、すぐに登録が完了した。後日、届いた資料を見ると、以前より約2000円も高くなるコースになっていた。解約しようと思い、プロバイダ事業者のホームページを見たら解約料がかかると書いてあったが、そんな話は聞いていない。納得できない。

【事例3】契約が必要だと嘘を言い遠隔操作されたケース
知らない会社(B社)から電話があり、「現在利用しているA社のプロバイダサービスがなくなるので、移行手続きをする必要がある」と言われた。相手が、自分の住所、名前、現在使っているプロバイダを知っていたので、信用してしまった。次の日、B社から再度電話があり、言われた通りにパソコンを操作し、遠隔操作ができるサイトに接続し、表示されたID等を伝えると事業者がパソコンを操作できるようになった。利用している通信会社のIDを聞かれ、伝えたところ、遠隔操作で接続設定が終了した。料金がこれまでより高くなってしまったので、後日、A社に確認すると、プロバイダサービスは終了しないと言われた。契約の変更はしたくない。

トラブルに遭わないために
1.自分のパソコンを勧誘業者に遠隔操作させて契約をしない
基本的には遠隔操作をさせないのが望ましいでしょう。もしどうしても遠隔操作をしてもらう場合は、遠隔操作により何が行われるのかをきちんと確認することが必要です。

2.契約の内容を十分に理解して契約する。必要がなければきっぱり断る
プロバイダ等の契約は、特定商取引法の適用がないため、法律上のクーリング・オフ制度はありません。勧誘業者に対しあいまいな返事をせず、納得するまで契約等の意思表示しないことをお勧めします。必要がなければ、きっぱり断ることが必要です。

プロバイダ契約をするにあたり、説明を受けても難解な語句も多いため、ついつい「はい」と答えてしまいがちです。また設定等も難しく、面倒に感じてしまうため、「遠隔操作で設定してくれる」と言われると、お願いしてしまいがちですが、上記で説明した通り、安易にお願いすることはリスクを伴いますので、十分に納得した上で契約することをお勧めします。なお万が一トラブルになってしまった場合は、契約の取り消しができる可能性もありますので、最寄りの消費生活センターに相談してみて下さい。

出典:独立行政法人国民生活センター

渋谷事務所 三上吉昭

 

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