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中小企業におけるIT活用の今後3~IT経営のすすめ~

 お客様の経営課題は何ですか?売上が伸びない、コストが削減できない、新しい顧客を獲得できない・・・、様々な悩みをお持ちのこと
と思います。
 では、ITがその問題のすべてを解決できます、と突然言われたら、如何お感じでしょうか? 確かに、携帯電話は便利だ、インター
ネットで商品を売り出したら注文が伸びるかもしれない、コスト管理には財務・会計のソフトは有効だろう、でも、ITがすべてなのか?
 例えば、何十年もかけて培ってきた職人技の伝承にITの出る幕はないだろう、と反発すら覚えるかもしれません。
 今回のトピックスでは、企業経営におけるIT化が叫ばれる理由を探ります。

1.国による取り組み

 平成13年1月、政府にIT戦略本部が設置され、政権交代を経た現在も引き継がれています。そして経済産業省がIT戦略本部の下、
政策を立案・実施しています。政策の柱は、「IT産業の競争力強化」、「ITユーザの競争力強化」、「情報経済社会の環境整備
です。そして2番目の柱「ITユーザの競争力強化」政策の一つとして「IT経営の促進」を掲げています。ではIT経営とは何でしょうか?
平成22年3月ITロードマップ改訂版では、IT経営について次のように定義しています。

 『IT投資本来の効果を享受するためには、目的なく、単に現業をIT化するだけでは、不十分であり、
自社のビジネスモデルを再確認したうえで、経営の視点を得ながら、業務とITとの橋渡しを行って
いくことが重要である。このような、経営・業務・ITの融合による企業価値の最大化を目指すことを
「IT経営」と定義する。』

 では、なぜ今、経営・業務にITを融合する必要があるのでしょうか? その理由はITの持つ構造改革力にありそうです。

2.ITの構造改革力とは

 IT戦略本部が平成18年1月に公表した「IT新改革戦略」でITの構造改革力について次のように述べています。

 『ITを高度に利用し始めると、その利用する人々の仕事や生活の慣行が大きく変わらざるを得なく
なることが多い。ITを利用するためのシステムの導入が、そのシステムを使えるように、あるいは
有効利用するように人々を仕向けるからである。
 そしてそうした変化はしばしば既存の構造や利害関係にも変化を迫る。それがITの構造改革力で
ある。』

 つまり、ITは、ツールとして使われるのみでなく、改革を起こす力を持っているということのようです。
 もっとも、ITが企業において構造改革力を発揮するには、前提条件があります。それは、なぜ企業経営にITが必要なのか、ITを
活用するということは経営の状態をどのような状態に持っていくということなのかを経営者が理解するということです。この理解が
なければ、IT経営をやみくもに推進したとしても効果が上がることは期待できません。

3.まとめ

 ITは数ある解決手段のうちのほんの一部であることは間違いありません。しかし、経営課題の解決手段としてIT化を受け入れよう
という決意は、御社のビジネスモデルに改革をもたらし、競争力強化を導くトリガーとなることでしょう。今日から、私たちと一緒に
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参考文献:
『IT新改革戦略―いつでも、どこでも、だれでもITの恩恵を実感できる社会の実現―』(平成18年1月19日 IT戦略本部)
『IT経営ロードマップ 改訂版』(平成22年3月 経済産業省)
『TKC戦略経営者システム パンフレット』

川越事務所 石川 幸恵

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