ブロックチェーンの存在と会計事務所

ブロックチェーンとは
 IoT、クラウド、人工知能(AI)など様々なテクノロジーがある中で、ブロックチェーンへの関心が一気に高まってきました。これからはブロックチェーンというIT技術がより台頭していくと考えられています。
ブロックチェーンはビットコインを起源に持つ技術で、データを分散して管理することから分散型台帳とも呼ばれ、中央政府や組織などに依存しない、ネットワーク参加者が取引履歴のデータベースを分散して保有し管理する点に特徴があります。すなわち、全員がそこにアクセスでき、各々が別々の暗号化システムを持っているのが特徴です。
 
 このブロックチェーンが大きく影響を与えると考えられている理由には、次の3つが考えられます
 
・安定したシステム構築、運用
 ブロックチェーンは分散型のシステムなので1台のコンピューターがサイバー攻撃を受けてダウンしても、他のコンピューターが情報を共有しているので取引を継続できます。つまり、システム全体に冗長性があるため、安定した運用が可能です。
 
・改ざんのリスクがほぼ無い
 インターネットではデータを改ざんされるリスクが常にありますが、ブロックチェーンでは、何十万、何百万という数の公開台帳にすべての取引情報をつなげて記録していきますので、ある取引を改ざんしようとすると、以降に連なっている全てのブロックの内容を書き換えなければならない仕組みになっています。その全部を改ざんすることがほぼ不可能といえます。
 
・「スマートコントラクト」が使用可能
 スマートコントラクトは、コントラクト(契約)をスマートに行えるプロトコルのことで、契約の条件確認や履行までを自動的に実行させることができます。これには事前の設定が必要ですが、取引プロセスを自動化できるため、決済期間の短縮や不正防止、仲介者を介さないことによるコスト削減にも寄与するといわれています。ブロックチェーン上でスマートコントラクトを実行すると契約が改ざんされないことが保証される上に、人を介すことなく確実に実行できます。
 
 ブロックチェーンの存在は会計事務所にも影響してくると予想され、ブロックチェーンを会計に取り入れると下記のような効果が得られる見込みです。
ブロックチェーンを会計へ取り入れた場合の効果
1.リアルタイムでの会計記録
2.紙での処理を廃止でき、入力ミスの回避や作業の工数削減
3.不正会計の防止
 
 仮にすべての支払いをブロックチェーン上で行うような時代がきたとしたらブロックチェーンよりも透明性が高く、証明可能な台帳はないことになります。取引をするたびにタイムスタンプ付きでブロックチェーンに記録し、会計士がいつでも見られるように公開しておけば、効率的に情報を検索ができ、チェックボタン一つでリアルタイムの財務諸表が見られるようになります。領収書を集めて提出したり帳簿をつけなくてもブロックチェーンの記録を一括で参照すれば何にいくら使ったかを一瞬で証明することも可能になってきます。
 そのような時代がすぐに訪れるとは思いませんが、時代の変化のスピードに遅れを取らないように常にアンテナを張り巡らせておくことが必要であり、また、会計事務所としてどう対応していくか考えていかなければなりません。
 

渋谷事務所 服部 秀幸

 

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