医療費控除へのよくある勘違い

サラリーマンには、確定申告はあまりなじみがないかもしれません。
しかし医療費控除は年末調整ではなく確定申告をしないと受けられません。会計事務所では住宅取得控除の1回目と医療費控除は確定申告で多く目にする機会があります。
今まで私は多くの医療費控除の処理を経験しましたが、目に付いた勘違いについてご紹介したいと思います。

① 保険金などで医療費が補填された場合

医療費の補填を目的とした保険金については、申告をしないケースがよくありました。それは保険金を差し引くと医療費が10万を超えないので、申告しても還付は受けられないだろうとあきらめてしまうのです。入院などで保険金を実際に支払った医療費より多く受け取ることがあります。しかし、保険金は保険金がおりたその治療の医療費とだけ相殺し他の治療費とは相殺しないのです。これを勘違いして医療費が10万円を超えないと判断する人や、保険金の申告をしなかった人が多くみられました。

② 歯の治療費

歯の治療費は保険がきかない部分や、高価な材料を使うこともあり金額が高くなりがちです。また歯科矯正なども保険がきかず高額となります。これらに対して、勘違いからあきらめる方が多かったです。治療に使用される材料で高い物でも、一般的に使用されるといえるものは医療費として認められます。具体的には高額な金やポーセレン(セラミック)も医療費控除の対象となると国税庁のホームページにあります。
矯正についても金額は高くなりがちですが、発育段階にある子供の成長を阻害しないようにするために行う不正咬合の歯科矯正のように、治療が必要であると認められる場合は控除の対象となります。これは容貌を美化する目的の矯正とは全く別の物です。
また、治療のための通院費も医療費控除の対象となります。ひとりで通院出来ない人の付き添いなどもこれに含まれます。これらは交通機関を利用した際に支出されたものをいい、自家用車で通院した際のガソリン代や駐車場代は含まれません。通院した日を記録し、金額などもメモを残しておくことをおすすめします。

③ 控除の対象にならないもの

今度は、対象にならないものについてです。控除にならない支出で、勘違いが多いのが健康診断や、予防接種などの費用です。これらは治療では無く、予防であるので控除の対象とはなりません。

 

以上が今まで医療費控除を申告してきて特に気になった点です。

 

参考文献 国税庁HP
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1120.htm

 

 

東京練馬事務所 橘 智昭


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