
「加熱式たばこと紙巻きたばこ どっちを吸いますか?」
近年の禁煙ブームによって、職場や友達など、私の周りも禁煙する人が増えています。またタレントなどがブームの火付け役となり、「アイコス」や「グロー」、「プルーム・テック」といった加熱式たばこへ切り替える人が増えています。
共同通信と第一生命経済研究所の試算によると、紙巻きたばこから煙や灰がほとんど出ない「加熱式たばこ」に切り替える人が増えている影響で、平成29年のたばこ税の税収が前年より500億円以上減少する見通しであると言われています。国の歳入当初予算で約97兆円の内、たばこ税による税収が約9290億円(全体の1.0%)なので、税収全体の約0.05%が減収することになります。(平成29年度予算案より)
これを受け、自民党の宮沢洋一税制調査会長が平成30年度の税制改正で「加熱式たばこ」の増税を検討する方針を明らかにしました。※
現在のたばこに掛かるたばこ税・消費税の負担率は
・従来の可燃紙巻きたばこ 63.1%
・フィリップ・モリスのアイコスのヒートスティック 49.2%
・ブリティッシュ・アメリカン・タバコのグロースティック 36.0%
・JTのプルーム・テック 14.9%
となっています。これだけ税率に違いが出るのは各社の加熱式たばこに含まれる葉っぱの重量に違いがあるからです。
税率が低く、かつ健康被害も減少するとなるとこれからますます加熱式たばこ市場は拡大していくことでしょう。また、小さなお子さんがいる家庭では副流煙の発生しない加熱式たばこはメリットが多く、ベランダでホタル族をしていたお父さんも、暖かい部屋で一服することができますね。また飲食店など分煙が必要だった場所でも分煙が必要なくなる可能性もあるかもしれません。ライフスタイルが大きくかわりそうですね。
さあ、喫煙者の皆さん、加熱式たばこと紙巻きたばこ あなたはどちらを吸いますか?
出典
国税庁ホームページ
参議院決算委員会議事録
産経新聞
産経ニュース
※平成30年度税制改正において平成30年(2018年)10月1日から5回に分けて段階的に移行されると決定
川崎事務所総務部 山田真規子