電子帳簿保存法 その1

電子帳簿保存法は、平成10年税制改正の一環として創設されました。
当時から、高度情報化・ペーパーレス化が進展する中で、会計処理の分野でもコンピューターを使用した帳簿書類の作成が普及しており、経済界をはじめとする関係各界から、帳簿書類の電磁的記録及びマイクロフィルムによる保存の容認について強い要望が寄せられていたからです。
申告の分野でも電子申告への移行が急速に進み、私共の関与先の皆様からも電子帳簿保存法への関心が寄せられております。
以下3回に分けて電子帳簿保存法についてお伝えしたいと思います。今回は概要についてお伝えします。

電子帳簿保存法の概要
国税関係帳簿書類の保存義務者は、帳簿書類の全部又は一部について、自己が最初の記録段階から一貫して電子計算機を使用して作成している場合で、納税地の所轄税務署長の承認を受けたときは、所定の要件の下で、その電磁的記録の備え付け及び保存をもってその帳簿の備え付け及び保存に代えることができます。国税関係書類についても上記と同様です。
また、記録媒体として税務署長の承認を受けたときは、COM(電子計算機を用いて電磁的記録を出力することにより作成するマイクロフィルム)やスキャナによる保存も認められています。

電子帳簿保存のメリットデメリット
一番のメリットは、紙への出力、保存また保存の必要がなくなった書類の廃棄処分に係るコストを大幅に削減できる事です。実際、私が関与先で耳にする帳簿に関する一番の悩みがこの保管場所の確保や処分なのです。
ただ、メリットはこの点だけではありません。要件を満たしたデータであれば複製されたものでも証拠能力が認められるため、災害等に対する備えになりますし、訂正や削除履歴が残るので、帳簿の信頼性が増します。
対するデメリットは申請手続きや要件を満たすための設備の整備が面倒、また、設備や帳簿システム等に変更が生じた場合は、その変更点も届出なければならないことなどでしょう。顧問税理士、経理担当者等とよく相談し、変更の届出等漏れがないよう気をつけなければなりません。

以上概要をお伝えしました。
次回以降、適用要件等をご紹介します。

出典:国税庁HP

川崎事務所 立花美果

 

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