雇用促進税制

平成25年度の税制改正において、「日本経済再生に向けた緊急経済対策」に係る項目として、「雇用促進税制の拡充」が盛り込まれました。厳しい経済環境下での雇用を確保するため、雇用増加数一人当たりの税額控除額を引き上げる措置が行われました。「雇用促進税制」の適用を受けるためには、「雇用促進計画」の届出が必要となります。提出書類、適用要件等内容をよく理解し、税額控除を受けましょう。

制度の概要
青色申告書を提出する法人で公共職業安定所の長に「雇用促進計画」の届出を行ったものが、以下の要件を満たし公共職業安定所の長の確認を受けた場合は、その事業年度の法人税額(個人事業主の場合は所得税額)から増加した基準雇用者の数に40万円(改正前20万円)を乗じた金額を控除出来る措置です。ただし、当期の法人税額(個人事業主の場合は所得税額)の10%(中小企業者等については20%)を限度とします。

提出書類
提出する書類は以下の通りとなります。

1.計画開始(適用年度開始)時
   ・雇用促進計画-1
   ・雇用促進計画-2
   ・主たる事業所の雇用保険適用事業所番号が分かる書類

2.計画終了(適用年度終了)時
   ・雇用促進計画-1(達成状況を追記したもの)
   ・返信用封筒
   ・雇用促進計画-3(計画期間中に分割、合併などの企業組織再編を行った場合のみ提出)
   ・任意の様式による報告(一般被保険者の中に役員及び役員の特殊関係者が含まれる場合)

適用要件
   ・雇用者数が前事業年度末に比して10%以上及び5人以上(中小企業等は2人以上)増加
   ・前事業年度及び当該事業年度中に、事業主都合による離職者がいない
   ・当該事業年度における「支払給与額」が、前事業年度より、以下の算定額以上に増加している
        〈算式〉 給与増加額 ≧ 前事業年度の給与額×雇用者の増加率×30%

改正の内容
1.増加雇用者数一人当たり20万円の税額控除額を40万円に引き上げます。
2.適用要件の判定の基礎となる雇用者増加数を算定する際、適用年度途中に「高年齢継続被保険者」となった者も「雇用者」として扱います。
  ※2.については、適用年度開始の前日以前に一般被保険者として雇用され、適用年度末日以降に高年齢継続被保険者として雇用されている
    ことが条件となります。また、2.に伴い適用年度とその前事業年度に、雇用保険一般被保険者の他に「高年齢継続被保険者」の事業主都合
    による離職者がいないことが要件となります。

適用期日
この拡充が適用されるのは、平成25年4月1日から平成26年3月31日までの期間内に開始する各事業年度からとなります。
  ※個人事業主の場合は、平成26年1月1日から平成26年12月31日までの各年
  ※事業年度が一年でない場合は、適用年度開始の日前一年以内に開始した各事業年度

雇用者とは
法人又は個人事業主に雇用されている人のうち雇用保険一般被保険者をいい、公共職業安定所を活用しない方法で雇い入れた場合も対象となります。また、外国人技能実習生や短時間労働者であっても、雇用保険一般被保険者であれば対象となります。

雇用を拡大する予定のある法人又は個人事業主の方は、適用要件を確認し、「雇用促進計画」を適用年度開始後2ケ月以内(個人事業主は3月15日)に公共職業安定所の長に提出して下さい。提出期限必着となるため、毎期の事業計画をしっかり行い、是非ご活用下さい。
また、企業の労働分配の拡大を促す「所得拡大促進税制」が創設されました。「雇用促進税制」とは選択適用となりますのでご注意下さい。
上記の内容でご質問やご相談がございましたら、コンパッソ税理士法人までお問合せ下さい。

出典:厚生労働省HP

川崎事務所 會田明美

 

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