間違いやすいマイカー通勤者の通勤手当

会社が従業員に通勤手当を支給することがあります。
この通勤手当ですが、大半の場合、受け取る側は給与所得に含まれず所得税が非課税となりますし、支払う側は課税仕入れとなり消費税の計算上控除することができます。

さて、この通勤手当ですが、マイカー通勤者にも支給することができます。ただし、この場合には、所得税、消費税の課税関係につき注意する点があります。

1.従業員の所得税の課税関係
マイカー通勤者が通勤手当の支給を受けた場合、所得税の非課税限度額は一律15万円ではない点に注意が必要です。
 所得税法施行令第20の2(非課税とされる通勤手当)では、片道2km以上を非課税の対象とし、2km以上10km未満の場合は4,200円を非課税の上限、10km以上15km未満の場合は7,100円を非課税の上限・・・など、片道の通勤距離に応じて所得税の非課税限度額を規定しています。
 もしマイカー通勤者へ上記の非課税限度額を超えて通勤手当を支給している場合には、その超えた部分については従業員の給与所得として課税されてしまうので注意してください。

2.会社の消費税の課税関係
マイカー通勤者へ通勤手当を支給した場合、経理上の勘定科目は「旅費交通費」や「福利厚生費」などとなるわけですが、消費税の課税仕入れ・不課税仕入れの判定に注意が必要です。
 消費税法基本通達11-2-2(通勤手当)では、「通勤に通常必要であると認められる部分の金額は、課税仕入れに係る支払対価に該当するものとして取り扱う」と規定しています。 この規定は、「通勤に通常必要とする通勤手当は、所得税の非課税限度額を超えている場合であっても、その全額を課税仕入れとすることができる」、ということです。
 一方、「通勤に通常必要であると認められる部分の金額」以上に通勤手当を支給している場合には、その超えた部分については不課税仕入れとしなければならない点に注意してください。

(補足)「通勤に通常必要であると認められる金額」は、実務上、(往復通勤距離×所定労働日数×ガソリン単価÷走行燃費)という計算式で算出することが多いようです。

ご相談等ございましたら、コンパッソ税理士法人までお気軽にお問合せ下さい。
東京練馬事務所 薄井 大宜

国税庁 タックスアンサーNo.2585 マイカー・自転車通勤者の通勤手当
国税庁 タックスアンサーNo.6459 出張旅費、宿泊費、日当、通勤手当などの取扱い
公益財団法人日本税務研究センター 課税仕入れとなる「通勤手当」
なるほど労働契約法 マイカー通勤の単価設定

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