観光立国へ向けた平成30年度税制改正の動き

 

みなさん、旅行はお好きですか?
 国内でゆっくり派、やっぱり行くなら海外派、やっぱり家が一番派、さまざまあると思いますが、平成30年度税制改正では『国際観光旅客税』が創設され、平成30年4月11日の参議院本会議で賛成多数により原案どおり可決・成立しました。
 観光先進国の実現に向けた観光基盤の拡充・強化を図るための財源を確保する観点から、国際観光客等の出国1回につき1,000円の負担を求めるものです。以下、国際観光旅客税の内容をご紹介いたします。

⑴ 納税義務者
航空機又は船舶により出国する一定の者(国際観光旅客等)
⑵ 非課税等
・ 航空機又は船舶の乗員
・ 強制退去者等
・ 公用機又は公用船(政府専用機等)により出国する者
・ 乗継旅客(入国後 24 時間以内に出国する者)
・ 外国間を航行中に天候その他の理由により本邦に緊急着陸等した者
・ 本邦から出国したが天候その他の理由により本邦に帰ってきた者
・ 2歳未満の者
(注)本邦に派遣された外交官等の一定の出国については、本税を課さない。
⑶ 税率
出国1回につき 1,000円
⑷ 徴収・納付
① 国際旅客運送事業を営む者による特別徴収
⇒国際旅客運送事業を営む者は、国際観光旅客等から徴収し、翌々月末までに国に納付
② 国際観光旅客等による納付(プライベートジェット等による出国の場合)
⇒①以外の場合、国際観光旅客等は、航空機等に搭乗等する時までに国に納付
⑸ 適用時期
平成31年1月7日以後の出国に適用
(同日前に締結された運送契約による国際旅客運送事業に係る一定の出国を除く)

 少子高齢化・人口減少が叫ばれる昨今、観光を基幹産業へと成長させ、我が国の成長戦略と地方創世の大きな柱とすること、また2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックに向けた観光施策を実施するための財源確保という意味合いもあるとのことです。

 政府は総額60億円の歳入を見込み、「訪日外国人旅行客2020年4,000万人」の目標に向け、以下のような3つの基本方針を打ち出し、その使途について明確にしています。

① ストレスフリーで快適に旅行できる環境の整備
⇒顔認証ゲート、関税検査場電子化ゲートの整備等
ICT等を活用した多言語対応等
旅行安全情報等に関する情報プラットフォームの構築
② 我が国の多様な魅力に関する情報の入手の容易化
⇒デジタルマーケティングの実践
③ 観光資源の整備等による地域での体験滞在満足度向上
⇒文化財や国立公園等に関する多言語開設の整備
訪日観光における新たな観光コンテンツ整備
VR等の最新技術を駆使した最先端観光の育成

 2020年のオリンピック・パラリンピックはもうすぐそこです
日本の素晴らしさを少しでも知ってもらえるように、ハード面からの充実を期待しましょう。

渋谷事務所 和田 雄一郎

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