白色申告者の記帳・記録保存制度と青色申告について

平成26年1月より、個人の白色申告の方で事業や不動産貸付等を行う全ての方は、記帳と帳簿書類の保存が必要となりました。昨年12月にもご紹介しましたが、今回改めて、白色申告者の記帳・記録保存制度についてご紹介します。

制度の概要
日本の所得税は、納税者が自ら税法に従って所得金額と税額を正しく計算し納税するという申告納税制度を採っています。1年間に生じた所得金額を正しく計算し申告するためには、収入金額や必要経費に関する日々の取引の状況を記帳し、また、取引に伴い作成したり受け取ったりした書類を保存しておく必要があります。
青色申告者については、一定の要件を備えた帳簿書類を備え付け、記録し、保存するよう定められておりますが、この度、白色申告者で事業や不動産貸付等を行う全ての方に対しても、記帳制度や記録保存制度が設けられることとなりました。

記帳する内容
売上げなどの収入金額、仕入れや経費に関する事項について、取引の年月日売上先・仕入先その他の相手方の名称金額日々の売上げ・仕入れ・経費の金額等を帳簿に記載します。記帳に当たっては、一つ一つの取引ごとではなく日々の合計金額をまとめて記載するなど、簡易な方法で記載してもよいことになっております。

帳簿等の保存
収入金額や必要経費を記載した帳簿のほか、取引に伴って作成した帳簿や受け取った請求書・領収書などの書類を保存する必要があります。保存が必要なものと保存期間は以下の通りです。

青色申告の三大特典
1.青色申告特別控除
不動産所得又は事業所得を生ずべき事業を営んでいる青色申告者で、これらの所得に係る取引を正規の簿記の原則、一般的には複式簿記により記帳し、その記帳に基づいて作成した貸借対照表を損益計算書とともに確定申告書に添付して確定申告期限内に提出している場合には、原則としてこれらの所得を通じて最高65万円を控除することとされています。
また、それ以外の青色申告者については、不動産所得、事業所得及び山林所得を通じて最高10万円を控除することとされています。
白色申告者については10万円の控除すらありません。

2.青色事業専従者給与
青色申告者と生計を一にしている配偶者やその他の親族のうち、年齢が15歳以上で、その青色申告者の事業に専ら従事している人に支払った給与は、事前に提出された届出書に記載された金額の範囲内で専従者の労務の対価として適正な金額であれば、必要経費に算入することができます。なお、青色事業専従者として給与の支払を受ける人は、控除対象配偶者や扶養親族にはなれません。
白色申告者の場合の専従者控除については、配偶者で86万円・配偶者以外で50万円までしか控除は認められておりません。
 
3.純損失の繰越しと繰戻し
事業所得などに損失(赤字)の金額がある場合で、損益通算の規定を適用してもなお控除しきれない部分の金額(純損失の金額)が生じたときには、その損失額を翌年以後3年間にわたって繰り越して、各年分の所得金額から控除します。
また、前年も青色申告をしている場合は、純損失の繰越しに代えて、その損失額を生じた年の前年に繰り戻して、前年分の所得税の還付を受けることもできます。
白色申告者の場合にはごく一部の損失についてのみ、繰越しが認められております。

以上のように、平成26年から白色申告者の記帳と帳簿書類の保存が設けられてしまい、事業主の皆様の負担がとても増えることとなりました。しかし、同じ記帳や帳簿保存を行うのであれば、青色申告にして上記のような特典を受ける方が得策です。
コンパッソ税理士法人では、青色申告の申請手続きに関してもお手伝いさせていただいております。記帳の方法や帳簿の保存、節税できる金額等、ご不明点がございましたら、コンパッソ税理士法人までお気軽にご連絡下さい。

出典:国税庁HP

渋谷事務所 高橋英正

 

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