生命保険契約と課税関係

 平成27年の相続税法の改正により、相続税の節税対策が急務となってきています。節税対策の中で、よく使用される手法の一つとして生命保険の契約があります。さて、この生命保険の契約についてですが、契約者や受取人によって、課税関係が異なることはご存知でしょうか。今回は、生命保険と税法の基本的な関わりについて、例題を用いながら課税関係を整理していきたいと思います。

<例題1>
Q.Bは、20年後に自分を受取人とする生命保険契約を結びました。いわゆる個人年金と呼ばれるもので、保険料の支払いは全額Bの負担としています。

A.支払保険料については「生命保険料控除」として、所得税の計算において、一定額が控除されます。また、20年後に年金を受け取った場合において、受取方法により課税方法が異なります。一括で受け取った場合には、Bの一時所得として、所得税の計算が行われます。年金で受け取る場合には、Bの雑所得として、所得税の計算が行われます。

<例題2>
Q.Bは、父親であるCの死亡により、死亡保険金を受け取りました。この生命保険契約は、Cが生前に結んだものであり、保険料の支払いは全額Cが負担していました。

A.Bの受け取った死亡保険金は、Cの相続税の計算において、相続財産として扱われます。原則として、死亡保険金の額が500万円以内の場合であれば、Bの受け取った死亡保険金に対しての相続税の負担はありません。

<例題3>
Q.Bは、父親であるCの死亡により、死亡保険金を受け取りました。この生命保険契約は、Cの生前に、母親であるDが結んだものであり、保険料の支払いは全額Dが負担していました。

A.Bの受け取った死亡保険金は、DからBに対して贈与税の計算が行われます。死亡保険金の額から110万円を差し引いた金額について贈与税の負担がかかります。

上記の3つの例題を表にすると以下のようになります。

※契約者は保険料の負担者を指します。

  生命保険契約は、受け取る保険金が多額のため、ほとんどが税金で回収され手許に残るお金が少なくなる可能性があります。また、支払保険料についても生活費を圧迫しますので、安易に生命保険契約を結ぶのは危険かと思われます。コンパッソ税理士法人では、法人契約の生命保険契約の提案の他、個人の相続税対策の一環として、生命保険契約のアドバイスや紹介をさせて頂いております。また、定期的に相続の相談会を開催していますので、自身や親族の相続について悩んでいるようでしたら、一度相談会にお越し頂いてはいかがでしょうか。

渋谷事務所 綿引昭光

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