特定役員退職手当~勤続年数5年と6年で大きな差~

みなさまは「特定役員退職手当」が平成25年1月1日から適用されるのをご存知ですか? 今回はこの「特定役員退職手当」についてご紹介します。

特定役員退職手当」とは、短期間のみ在職することが予定されている役員が、報酬を給与ではなく、その分を高額な退職手当として受け取ることで税負担を免れることを防止するために、退職手当の税制が見直されたものです。この改正は、役人の天下りを防止する目的とされているのですが、勤続年数が5年以下であれば誰でも、どんな会社でも対象となりますので注意が必要です。

そもそも、退職手当は老後の生活資金になることが想定されているため、税務上は非常に優遇されています。通常の退職手当に対する所得税は(退職手当の金額-退職所得控除額)×1/2で計算された金額に課税されます。
しかし、今後、勤続年数5年以下の役員(特定役員)については、課税ベース2分の1の優遇措置が廃止されることになります。

次に、勤続年数の判定ですが、1年未満の端数があるときは1年に切り上げとされていることから、勤続年数が5年と1ヵ月といった場合には6年と判定されます。

では、ここで上記を参考に勤続年数5年の場合と、勤続年数6年の場合とで共に退職手当を2,000万円受取ったと仮定して課税対象額を計算してみましょう。
・勤続年数5年の場合 : 2,000万円-200万円=1,800万円
・勤続年数6年の場合 : (2,000万円-240万円)×1/2=880万円

このように、勤続年数1年の違いで920万円も課税対象額が減ることとなります。たった1年でここまで違いが出てしまいますので、可能であれば勤続年数が6年になるまで職務を全うして退職したいところです。詳しい内容につきましてはコンパッソまでお問い合わせ下さい。

出典:税理士新聞 第1394号

渋谷事務所 福田訓久

 

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