特定収入の注意点について

公益法人などの決算の際に悩みがちなのが、消費税法における特定収入ではないでしょうか。今回は、この特定収入についてご紹介します。

特定収入って何だろう?
特定収入の範囲(政令75条)
資産の譲渡等の対価以外の収入で、次の取引以外のもののことです。
1.借入金及び債券の発行に係る収入で、法令によりその返済又は償還のため補助金、負担金等の交付を受けることが規定されているもの以外のもの
2.出資金
3.預金、貯金及び預り金
4.貸付回収金
5.返還金及び還付金
6.次に掲げる収入
    イ.法令又は交付要綱等において、特定支出のためにのみ使用することとされている収入
    ロ.国、地方公共団体が合理的な方法により資産の譲渡等の対価以外の収入の使途を明らかにした文書において、特定支出のためにのみ使用する
      こととされている収入

範囲について条文を見ても、わかりにくいですよね。そのため、消費税法基本通達16-2-1に以下の収入が例示されています。
    (1)租税
    (2)補助金
    (3)交付金
    (4)出資に対する配当金
    (5)保険金
    (6)損害賠償金
    (7)資産の譲渡等に該当しない負担金、他会計からの繰入金、会費等、喜捨金等

この例示の中で見落しやすいのは、(4)~(7)なのではないのでしょうか。補助金や交付金などは、特定収入の代名詞ともいえる存在でその都度要綱等を確認される方が多いかと思いますが、(4)~(7)は、一般会計においては不課税取引(対象外)としてよく見かけるからか、特定収入として計上するのを忘れていませんか? 今一度確認してみましょう。

特定収入の種類
1.使途特定
法令又は交付要綱により、使途が明らかにされている補助金等のことです。

2.使途不特定
法令又は交付要綱により、使途が明らかにされていない補助金等のことです。基本通達に例示されている出資に対する配当金、保険金、損害賠償金、会費等は使途不特定に該当します。

補助金関連については、交付要綱に目を通すことで、これらの区分を把握することができます。この区分でよく間違えがちなのは、共通して要する課税仕入れに係る使途特定の特定収入と使途不特定の特定収入なのではないのでしょうか。使途が特定されているか否かがポイントとなってきます。
また、非課税仕入や不課税仕入れに係る収入は特定収入に該当しません。特に非課税仕入に係る収入に関しては、非課税資産の譲渡等に係る特定収入と勘違いしやすいので、気を付けましょう。

渋谷事務所 坂本七恵

  

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