消費税増税への対策はお済みですか?

平成25年10月に安倍総理大臣より正式な発表があり、平成26年4月1日より消費税率が5%から8%に変更されることが決定致しました。税務上の単純な増税ということではなく、会計・経理を進めていく上で影響が想定される場面を簡単にまとめてみました。事前に準備が必要になることもありますので、まだ先の事とは油断せずに早めのご対応をお願い致します。

システム編
マスコミの報道等で既にご存知かと思いますが、Windows XPのサポート期限が平成26年4月末で終了する予定となっています。
一見、「消費税増税」とは何の関係も無い様に思われますが、サポート期限終了に合わせてパソコンの買い換えを進める企業が多くなっております。Windows XPは、非常に人気があったOSであったため、今日まで使い続けていた企業が多いためです。

既に買換を終えた方はご経験があるかも知れませんが、Windows XPで使用していた周辺機器やソフトが、Windows7やWindows8で正常に動作しない場合やサポートされていない場合があります。最悪の場合、Windows XP以降のOS用にはソフトが開発されていない場合がありますので注意が必要になります。特にオリジナルの販管ソフト等をご利用されている場合には、業務に大きな影響を与えることが予想されますので事前のご確認をお勧め致します。

なお、会計システムを販売している各社の税率変更への対応は、平成26年2月を予定しているとのことです。弊社よりご導入して頂いているFXシリーズについては、既に対応は完了しております。

領収書・請求書のフォーム
上記1.にも関連しますが、販管システムも税率変更への対応が必要になります。領収書・請求書のフォームが、販管システムでの印刷方式による場合は、システムのバージョンアップで対応は完了します。一方、紙に税率が印刷されている方式による場合は、変更後の税率が印刷された用紙を用意する必要がありますので事前の準備が必要になります。

実務上一番問題となるのは、締日が末日以外の場合です。具体的には、20日締請求の場合、3月21日~31日は5%、4月1日~20日は8%になります。この場合の4月20日締の請求書に異なった税率の請求額が記載されることになるからです。

請求書に合計額が記載されることは問題ないと思いますが、仕訳を計上する際には非常に手間がかかります。税率毎に内訳表示される等、システムで対応出来るかどうかの確認を今のうちにされることをお勧め致します。

資金繰り
実務上の問題として一番重要となるのは、「資金繰り」です。
消費税の仕組みからすると、最終消費者ではない限り、税率の変更に伴う「損」・「得」は、ほとんど無いものと思われます。それよりも重要なことは、税率変更にともなう「資金繰り」への影響です。

   例:商品を1万円(税抜)で仕入して5万円(税抜)で販売した場合
     <税率5%の時>
        売上:52,500円 仕入:10,500円  消費税:2,500-500=2,000円
     <税率8%の時>
        売上:54,000円 仕入:10,800円  消費税:4,000-800=3,200円

上記のとおり、単純に考えると消費税額が1.6倍(=3,200÷2,000)になります。単純に「税率が3%増えただけ」と油断していると、納税時にとんでもない納税額になることが予想されますので事前の準備が必要になります。
一番簡単な対応策は、「納税預金をすること」です。
税抜経理を採用されている場合、毎月の仮受消費税・仮払消費税の金額を相殺した金額が月額の概算「消費税額」となります。これを積立ることによって申告時に慌てて資金準備することを避けることが可能になります。また、税込経理の場合には、「消費税引当金」を計上することによって損益に与える影響を把握しておくことも重要になります。

以上、簡単に3点ほど記載しましたが、4月に近づくにつれて初めて顕在化する問題もあります。コンパッソ税理士法人にてお力になれる部分もあると思いますので、何か疑問点や問題が生じましたら、ご一緒に解決したいと思いますのでまずはご遠慮なくご相談頂ければと存じます。

渋谷事務所 戸田盛通

 

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