消費税の実務において注意が必要な点 その3

消費税について2回にわたり述べてきましたが、今回は既に改正がスタートしている事業者免税点制度の見直しについてふれてみます。

これまでの事業者免税点制度を簡単におさらいします。基準期間の課税売上高が1,000万円を超えると課税事業者となります。基準期間とは、原則として個人事業者はその年の前々年、法人はその事業年度の前々事業年度のことをいいます。

今回の適用要件の見直しでは、これまでの要件に加えて、次の要件が追加されました。
課税期間の前年の1月1日(法人の場合は前事業年度開始の日)から6カ月間の課税売上高が1,000万円を超えた場合にも、当課税期間においては課税事業者となります。
この適用は、平成25年1月1日以後に開始する年又は事業年度から適用されます。
 
6か月間の判定期間を「特定期間」といいますが、これは平成24年1月1日から既に始まっています。今までは新設法人等は、設立2期分が免税事業者となることが多かったのですが、今回の改正では2期目から課税事業者となるケースが増えると想定されます。

この見直しで、以外に知られていないのが課税売上高による判定に代えて、特定期間の給与等支払額の合計額を用いて判定することができることです。給与支払額とは、特定期間中に支払った所得税の課税対象とされる給与、賞与等の合計額です。未払い給与等は対象となりません。支払明細書の控えや源泉徴収簿から所得税の課税対象となるものを合計して算出することになります。
例えば、個人事業者の場合は特定期間中の給与支払額が1,000万円を下回るケースが多いと思います。
 
売上高による判定、給与による判定のいずれを選択しても、1,000万円を超える場合には翌年若しくは、翌事業年度から課税事業者に該当することになります。開業、子法人の新設や法人成りの際には十分注意する必要があります。
ご質問、ご相談等ございましたら、コンパッソ税理士法人までお気軽にご連絡下さい。

出典:国税庁HP

川崎事務所 橘智昭

 

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