東京電力から受ける賠償金の所得税法上の取り扱いについて

東京電力株式会社から、原子力発電所の事故により被害をうけられた個人の方に対して賠償金の支払いが開始されています。賠償金を受け取った方は内容により所得税が課税されるケースがありますので、下記の内容をチェックしてみてください。

心身の損害又は資産の損害に対する以下の賠償金は非課税になります
1.避難生活等による精神的損害
2.生命・身体的損害
3.検査費用(人)
4.放射線被曝
5.避難・帰宅費用
6.一時立入費用
7.検査費用(物)のうち家事用資産に係るもの

※非課税になるものについては、確定申告をする必要がありません。また、確定申告をする際にも、申告する所得に含める必要はありません。

<事業所得等の収入になる(所得税が課税となる)賠償金>
1.必要経費を補てんするために支払いを受けるもの
(1)営業損益のうち、追加的費用に係るもの 
(2)検査費用(物)のうち、事業用資産および棚卸資産に係るもの

ただし、これらの賠償金は、事業所得等の収入金額になった上で、追加的費用等を必要経費として収入金額から差し引くことから、実質的に課税は生じないこととなります。

2.営業損益のうち、減収分(逸失利益)に対して支払いを受けるもの
避難指示等により業務に従事することができなかったことやいわゆる風評被害などによる減収分、又は出荷制限指示による棚卸資産等の損失等などに対して支払いを受ける賠償金は、事業所得等の収入金額になります。
これらの賠償金は、事業所得の収入金額なった上で、減価償却費などの必要経費を控除した残額(所得)が課税の対象となります。

3.就労不能損害のうち、給与等の減収分に対して支払いを受けるもの
給与等の減収分(逸失利益)に対して支払いを受ける賠償金は、雇用者以外の者から支払いを受けるものであることから、一時所得の収入金額になります。
なお、転居費用及び通勤費増加額に対して支払いを受ける賠償金は、勤務場所の変更や転職などにより支出した費用の実費弁済として支払いを受けるものですので、課税の対象にはなりません。

出典:国税庁HP

千葉旭事務所 渡邉武男

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